アナリスト・トレーニング

お気軽にお問い合わせください!

TEL 03-3518-9611

受付:土日祝祭日以外の9:00~18:00まで

会員ニックネーム:ゲスト  状態:ログアウト
会員種別:不明  ログインする
会員ID:ゲスト  状態:ログアウト 
会員種別:不明  ログインする 

メルマガ

HOME >メルマガ

メルマガ

2019年3月26日
【3月米FOMCを受けた今後のマーケットのプラス材料と留意材料】(3月26日配信)

おはようございます。

 

【3月米FOMCを受けた今後のマーケットのプラス材料と留意材料】

 

 

【今後の日経平均の価格ポイント】

 

【25日の海外市場】  

 

25日の米国株は小幅反発、ダウは14ドル高

 

  • 25日の米金融市場は先週末の極端なリスクオフムードから落ち着きを取り戻し、債券、為替市場ともに小幅な値動きで推移しました。NYダウは先週末比14ドル高で引けました。先週末に世界景気減速懸念を材料に大幅安となったことから押し目買いが入りやすかった模様です。ドイツの経済指標は7ヵ月ぶりに前月比改善となり投資家心理を後押ししました。アップルが新サービスを発表し、今後の株価の反応が注目されます。
  • NYダウは先週末比14ドル高の25,516ドルと小幅に反発しました。アジア、欧州株が売られた流れを引き継ぎ、一時同130ドル安まで下げる場面がありましたが徐々に押し目買いが入りました。ボーイングやキャタピラーが高く、ホームデポやマイクロソフト、ベライゾンコミュニケーションなどがしっかりでした。JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど金融株が安く、新サービスを発表したアップルはひとまず材料出尽くしで下落となりました。S&P500種は同2ポイント安で引けました。
  • 債券市場は長期金利が2.40%と先週末の2.44%から低下(債券相場は上昇)しました。ドル円相場は109.98円と前日の109.91円からややドル高・円安となりしました。
  • ナスダック総合は同5ポイント(0.07%)安の7,637で引けました。フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は同1.2%安で引けました。投資家の不安心理を示す米VIX指数は16.33と前日の16.48からやや低下しました。
  • 国際商品市場ではWTI原油先物は同0.22ドル安の1バレル=58.82ドルで引けました。NY金先物価格は同10ドル高の1トロイオンス=1,322ドルで引けました。
  • 米メディアの報道によると、ボーイングは737MAXの運航再開に向けて講じている措置を説明するため、顧客や監督当局と27日に説明会を開く予定です。パイロットや技術担当幹部、当局者ら200人余りを招待している模様です。同社の株価は昨日2%超上昇し、1銘柄でNYダウを56ドル押し上げました。
  • 米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は25日講演し、リスクが存在するため現在「様子見」に回っているが、米経済は力強く、「最大で」今年1回の利上げは依然として合理的だとの認識を示しました。
  • 米FRB前議長のジャネット・イエレン氏は25日、米国債のイールドカーブについて、景気後退でなく、ある時点で利下げを行う必要性を示している可能性があると指摘しました。イエレン氏は、米国内の景気後退が起こる公算が特に大きいとは思わないとし、「過去と比べて、利回り曲線が非常に平坦化する傾向が現在見られる」と述べました。たしかに1990年代の利上げを継続している際に、メキシコ危機やアジア通貨危機など海外のショックを受けてFRBは利上げを一定期間停止、または一時的に利下げを実施したことがあります。しかし振り返ってみると米景気はリセッションを回避している局面があります。
  • ドイツのIFO経済研究所が発表した3月の業況指数は99.6と、前月の98.7から上昇し、予想の98.5を上回りました。前月を上回るのは7ヵ月ぶりです。欧州最大の経済大国であるドイツの企業景況感が改善したことは、同国の景気が足元を固め始めた可能性を示唆しています。
  • 米アップルは25日、定額制のニュース配信サービス「アップルニュース+(プラス)」を同日から米国で始めたと発表しました。専用のアプリケーションをダウンロードし、月額9.99ドル(約1100円)を払えば経済紙「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」など300を超える新聞・雑誌が読み放題になるというものです。同時に同社は定額制の動画配信サービス「アップルTV+(プラス)」を2019年秋に始めると発表しました。米映画監督のスティーブン・スピルバーグ氏らと独自のコンテンツを用意し、世界でサービスを提供する計画です。昨日の同社のひとまず材料出尽くしから株価は1.2%安となりました。今後、定額制による新たなサービスの契約件数次第では再び同社への成長期待が高まる可能性があります。

 

 

【今日のポイント】 

 

3月米FOMCを受けた今後のマーケットのプラス材料と留意材料

 

  • 米3月のFOMCでは政策金利の据え置きが決定され、2019年中の利上げ見通しは放棄されました。バランスシートの縮小も9月で終了する方針が示されました。
  • 3月のFOMC決定を受けて、予想されるプラス材料と、留意材料を考えてみます。現時点では留意材料が意識されている可能性がありますが、マーケットが落ち着きを取り戻せばプラス材料が脚光を浴びる可能性があります。

 

プラス材料

  1. 市場の期待以上のハト派姿勢は株式などリスク資産価格の支援材料に
  2. 米長期金利の低下で住宅ローン金利の低下が予想され住宅市場の追い風
  3. 米金利の低下は企業の借り入れコストを引き下げ設備投資の拡大を後押し
  4. 米ドル安は米企業の海外における国際競争力を回復させ、企業収益を後押しする材料に
  5. 米金利とドル安で新興国市場から資金流出懸念が後退、新興国経済の安定に寄与

 

留意材料

  1. 米FOMCで2019年、20年の経済成長率見通し、失業率、インフレ率が下方修正された
  2. 米10年国債利回りが低下したため、2年国債利回りと逆転(逆イールド)する可能性が出てきた(3ヵ月物金利とはすでに逆転した)
  3. FRBが予想以上にハト派だったため、かえって政策に対する不透明感が高まった(米経済で市場が気付いていない悪い兆候があるのではないか等)
  4. パウエル議長は、米経済は「明るい」と繰り返して述べたが、金利据え置き派が前回12月のわずか2人から、わずか3ヵ月で11人に急増するほどハト派に転じたのか、その根拠が不明確
  5. 低金利がこれ以上長く続くと、米企業の過剰債務(特に低格付け企業)が一段と膨らみ、かえって将来のリスクを高める可能性がある

 

 

今後の日経平均の価格ポイント

 

  • 日経平均は直近安値である3月11日の20,938円を一時下回ったものの、大引け値ではかろうじて上回りました。本日以降の価格面のポイントをチェックします。一段安となった場合の参考値です。

 

  1. 20,823円~20,757円:一目均衡表の先行スパン(いわゆる雲)のレンジ(3月26日)
  2. 20,404円:2018年12月の昨年来安値18,948円からその後の高値21,860円(3月4日)までの上昇幅に対して半値押しの水準
  3. 20,315円:2月8日の安値
  4. 22日時点の日経平均の予想EPSを基準にすると、日経平均が20,500円レベルではPERは11.9倍、20,000円レベルでは11.6倍まで低下する見込みで、今年1月11日頃の割安な水準

 

  • 注意が必要なサインが2つあります。第1に本日にも遅行線が株価の実体線を上から下方向にブレイクすること、第2に2営業日後(27日)に先行スパンのいわゆる「ねじれ」が発生すると予想されますが、ねじれの時に株価が上方向から下方向にブレイクすると、一目均衡表の分析上、下落圧力が強まる株価チャートになるという点です。

 

 

3月25日(月)

 

米国金融市場の主な指標

 

  • 米10年国債利回り:2.40%(前日2.44%)
  • ニューヨーク市場ドル円相場:1ドル=109.98-109.99円(前日円)
  • ニューヨークダウ30種平均:25,516.83ドル(前日比+14.51ドル)
  • ナスダック総合株価指数:7,637.54ポイント(前日比-5.13ポイント)
  • S&P500種株価指数:2,798.36ポイント(前日比-2.35ポイント)
  • 米フィラデルフィア半導体指数(SOX指数):1,382.75ポイント(前日1,400.37ポイント)
  • 米VIX指数(恐怖指数):16.33(前日16.48)
  • ニューヨークWTI原油先物1バレル=58.82ドル(前日比-0.22ドル)
  • ニューヨーク金先物1トロイオンス=1,322.6ドル(前日比+10.3ドル)

 

 

東京株式市場

 

  • 日経平均株価:20,977.11円(前日比-650.23円)
  • TOPIX:1,577.41ポイント(前日比-39.70ポイント)

 

データを参照したサイト(ダウ30種銘柄の上昇・下落寄与度はこちら↓)

https://nikkei225jp.com/nasdaq/

 

 

(お願い)

海外市場のデータは取得時のものであり、速報値の可能性があります。

閲覧・購読者自身でご確認いただきますようお願いします。

 

以上

 

 

—–** アナリスト・トレーニング **—–

このページの先頭へ