アナリスト・トレーニング

お気軽にお問い合わせください!

TEL 03-3518-9611

受付:土日祝祭日以外の9:00~18:00まで

会員ニックネーム:ゲスト  状態:ログアウト
会員種別:不明  ログインする
会員ID:ゲスト  状態:ログアウト 
会員種別:不明  ログインする 

メルマガ

HOME >メルマガ

メルマガ

2019年3月4日
【今週は中国全人代、米2月雇用統計、ECB理事会などが注目材料】(3月4日配信)

おはようございます。

 

【今週は中国全人代、米2月雇用統計、ECB理事会などが注目材料】

 

 

【ニューヨーク市場】  3月1日の米国株はそろって上昇、NYダウは110ドル高

 

  • 1日のニューヨークの金融市場は米長期金利が前日比で上昇(債券価格は下落)しドル高、NY株価上昇となりました。この日に発表された経済指標は市場予想を下回る弱い内容でしたが、米FRBが利上げ判断で重視するPCE物価指標が先月より上昇率が鈍化していたことを株式市場は好材料視しました。米中の貿易交渉が進展するとの期待も追い風になっています。投資マネーが債券から株式にシフト、ドル円相場は一時112円台に乗せました。上海総合が同1.8%高となったことや、英国やドイツなど欧州株式市場も堅調に推移したことで米国市場にも波及した格好です。投資家の不安心理は落ち着いており半導体関連も上昇するなど投資家のリスクを取る動きが続いています。
  • NYダウは前日比110ドル(0.43%)上昇し26,026ドルと4日ぶりに反発しました。ダウ平均は朝方に200ドル以上上昇しましたが、弱い経済指標を受けてわずかにマイナス圏まで下落、しかし、その後は再び買い優勢となりました。ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスが同6%超下落した一方、ユナイテッドヘルス、シェブロン、アップルなどの上昇が指数を押し上げました。S&P500も0.69%高の2,803ポイントと4日ぶりに反発。11月8日以来、約4カ月ぶりに心理的節目の2,800ポイントを上回りました。ハイテク株主体のナスダック総合は0.83%高と反発し、ダウ平均、S&P500をアウトパフォームしました。
  • フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は同1%近い上昇の1,363ポイント高で引けました。AMDやザイリンクス、エヌビディア、マイクロン・テクノロジーなど大手半導体株が軒並み上昇しました。投資家の不安心理を示す米VIX指数は13.57と前日の14.78から低下しました。
  • 米債券市場で長期債相場は続落(金利は上昇)しました。米10年物国債利回りは2.75%と前日の2.71%から上昇しました。一時2.76%と1月下旬以来の高水準に上昇しました。米中の貿易交渉が進展するとの期待から株式相場が上昇し、相対的に価格変動が小さく安全資産とされる米国債が売られました。ドル円相場は111.96-111.97ドルと前日の111.38ドルからドル高・円安となりました。
  • 米2月のISM製造業景況感指数は前月から2.4ポイント低下し、54.2と2016年11月以来2年3カ月ぶりの低い水準となりました。景気拡大の境目の50は上回りましたが、「生産」や「雇用」「新規受注」など主要項目が悪化しました。
  • 米ミシガン大学が発表した2月の消費者態度指数は93.8で前月から2.6ポイント上昇しました。政府閉鎖の影響で前月比7.1ポイント急落した1月からは回復しましたが、市場予測(95.8程度)に未達でした。「今後の見通し」が84.4で4.5ポイント上昇した。一方「現在の景況感」は108.5で前月より0.3ポイント低下しました。
  • 米商務省が発表した2018年12月の個人消費支出(PCE)統計によると、米FRBが利上げ判断で重視するPCE物価指数は、前年同月比1.7%上昇しました。伸び率は前月から0.1ポイント縮小、FRBが目標とする2%を2カ月連続で下回りました。PCE物価指数は18年7月に前年同月比2.4%上昇まで高まりましたが、その後は伸び率が鈍化しています。一方、変動の激しい食品とエネルギーを除くコア指数は1.9%上昇しました。米国の物価は安定しています。

 

 

【今日のポイント】 

 

今週は中国全人代、米2月雇用統計、ECB理事会などが注目材料

 

  • 今週注目される相場材料は5日に開幕する中国の全人代です。日本の国会に相当する重要なイベントで、報道によると2019年の中国の経済成長率の目標は現行の「6.5%前後」から2年半ぶりに引き下げられる見通しです。経済の下押し圧力に対応するため減税など大規模な景気対策を打ち出すと見られます。さらに米国との貿易戦争をにらみ中国企業が外資企業に技術移転を強要することを禁じる「外商投資法」を異例の早さで成立させる見込みです。株式市場には注目材料となりそうです。
  • 米国の経済指標では5日の2月ISM非製造業景況指数(市場予想は1月56.7→2月予57.3)、8日の2月雇用統計(非農業部門雇用者数は1月の前月比+30.4万人→2月予同+18.5万人)が注目されます。6日はベージュブック(地区連銀経済報告書)が発表となります。次回FOMC(3月19~20日)のたたき台となるもので注目されます。FRB高官の講演は6日のウィリアムズNY連銀総裁の講演、7日はブレイナードFRB理事の講演、8日にはパウエルFRB議長の講演が予定されています。
  • ユーロ圏では7日にECBの定例理事会が予定されており、四半期に一度の経済予測が公表されます。足元のユーロ圏経済の減速を踏まえ、下方修正される可能性が高いと思われます。その場合、現在、「少なくても19年夏まで現状水準を維持(=夏までは利上げをしない)」としているフォワードガイダンスを後ろ倒しへと変更する可能性があります。また長期資金供給オペ(TLTRO)追加実施の有無にも注目です。追加実施された場合、株式相場の追い風となります。
  • 今週の日本株市場は先週の堅調な地合いを引き継いで日経平均は戻り歩調が継続すると期待されます。ただ、日経平均は最近の高値圏にあるため利益確定売りをこなす必要があります。5日に北京で開幕する中国全人代で新たな景気下支え策などが出れば、景気敏感株としての性格が強い日本株の好材料とされる可能性があります。
  • チャート上では上昇力を強める日経平均の25日移動平均線(1日現在21,054円)が、同じく上昇している75日移動平均線(同21,128円)を下から上に抜くゴールデンクロス(GC)が迫っており、実現すれば経験則的には一旦調整するタイミングと受け止められます。しかし環境に変化がなければ、短期調整の後に再び上値を目指すというのがこれまでのセオリーです。
  • 日経平均(3月1日の終値21,602円)の上値のポイントは2018年10月の年初来高値から12月の年初来安値までの下落幅の半値戻しの21,698円や26週移動平均線21,669円、週足基準線21,713円など21,600~21,700円に上値抵抗線が集中しています。下値サポートラインは25日移動平均線や75日線が比較的強いサポートラインとなっています。
  • 3月相場は米中首脳会談、米FOMC、英国のBrexit交渉など海外に注目材料が多く、これらが良い方向に向かえば3月末を22,000円前後で終えることも可能とみられます。

 

 

今週の重要イベント

(3月4日-3月8日)

 

4日 

・IAEA定例理事会

・日本の2月マネタリーベース

 

5日

・米2月ISM非製造業景況指数

・1月の米財政収支

・中国・全人代開幕(閉幕は15日の見込み)

・カーニー英中銀総裁、英上院で議会証言

・豪州中銀金融政策決定会合

 

6日

・米ベージュブック(地区連銀経済報告書)発表

・米2月のADP雇用統計

・米12月貿易収支

・OECD経済見通し〈中間評価〉

・ウィリアムズNY連銀総裁の講演

・豪10‐12月期GDP

・トルコ中銀金融政策決定会合

 

7日

・ブレイナード米FRB理事の講演

・ECB理事会、ドラギECB総裁の会見

・中国2月末の外貨準備高

 

8日

・米2月非農業部門雇用者数変化、失業率

・米1月住宅着工件数、1月住宅建設許可件数

・パウエル米FRB議長の講演

・中国2月貿易収支

・日本2月の景気ウォッチャー調査

・日本の10‐12月期GDP改定値

・日本の先物・オプションSQ

 

9日

・中国2月CPI、卸売物価指数

 

(予定であり変更の可能性があります)

 

 

3月1日(金)

 

米国金融市場の主な指標

 

  • 米10年国債利回り:2.75%(前日2.71%)
  • ニューヨーク市場ドル円相場:1ドル=111.96-111.97円(前日111.38-111.39円)
  • ニューヨークダウ30種平均:26,026.32ドル(前日比+110.32ドル)
  • ナスダック総合株価指数:7,595.35ポイント(前日比+62.82ポイント)
  • S&P500種株価指数:2,803.69ポイント(前日比+19.20ポイント)
  • 米フィラデルフィア半導体指数(SOX指数):1,363.13ポイント(前日1,350.20ポイント)
  • 米VIX指数(恐怖指数):13.57(前日14.78)
  • ニューヨークWTI原油先物1バレル=55.80ドル(前日比-1.42ドル)
  • ニューヨーク金先物1トロイオンス=1,299.20ドル(前日比-16.90ドル)

 

 

東京株式市場

 

  • 日経平均株価:21,602.69円(前日比+217.53円)
  • TOPIX:1,615.72ポイント(前日比+8.06ポイント)

 

データを参照したサイト(ダウ30種銘柄の上昇・下落寄与度はこちら↓)

https://nikkei225jp.com/nasdaq/

 

 

 

(お願い)

海外市場のデータは取得時のものであり、速報値の可能性があります。

閲覧・購読者自身でご確認いただきますようお願いします。

 

以上

 

 

—–** アナリスト・トレーニング **—–

このページの先頭へ