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2018年11月15日
【14日の米国株は続落、ダウは205ドル安、アップルや金融が安い】(11月15日配信)

マーケットコメント 2018年11月15日 

【14日の米国株は続落、ダウは205ドル安、アップルや金融が安い】

 

11月14日(水)のニューヨーク金融市場

 

相場のポイント

  • 14日の米株式市場で主要3指数は続落、ニューヨークダウは前日比205ドル安の25,080ドルで終えた。前日まで下落が続いた反動で、目先の戻りを期待した買いが先行しダウは一時上げ幅を200ドルあまりに広げた。しかし中国経済の減速や原油先物価格の低迷で世界経済の先行き不透明感が意識され次第に売りが増加、ダウは一時350ドル安と非常に洗い値動きとなった。投資家の不安心理を示す米VIX指数は21.25と上昇した
  • アナリストの目標株価引き下げが相次いだアップルが続落し、14日はアップル1銘柄でダウを36ドル引き下げた。ボーイングやユナイテッドヘルス・グループ、トラベラーズもダウの引き下げに影響した。ホームデポやダウ・デュポン、シェブロンは上昇した
  • ナスダック総合は64ポイント下落。アマゾン・ドット・コムやネットフリックスなどが下落
  • 米債券市場では長期金利がやや低下した。世界経済の減速懸念や10月の米コアCPIの前年同月比上昇率が市場予想をやや下回ったことが影響した

 

米長期金利

  • 10年国債利回り:3.12%(前日3.14%)、債券相場は3日続伸(金利は低下)、米株安でリスク回避の債券買い

 

ニューヨーク為替相場

  • ドル円相場:1ドル=113.57-113.58円(前日113.80-113.81円)、ややドル安・円高

 

米主要株価指数

  • ニューヨークダウ30種平均:25,080ドル(前日比-205ドル)
  • S&P500種株価指数:2,701ポイント(前日比-20)
  • ナスダック総合株価指数:7,136ポイント(前日比-64)
  • 米フィラデルフィア半導体指数(SOX指数):1,194ポイント(前日1,190ポイント)
  • 米VIX指数(恐怖指数):21.25(前日20.02)

 

S&P500種株価指数の主な上昇・下落業種

  • 上昇:コミュニケーション、不動産
  • 下落:金融、情報技術、公益、一般消費財など

 

ニューヨークダウ30種平均への主な上昇寄与度・下落寄与度銘柄

(ダウ平均変動幅への影響)

  • 上昇寄与:ホームデポ、ダウ・デュポン、シェブロンなど
  • 下落寄与:アップル、ボーイング、ユナイテッドヘルス・グループ、トラベラーズなど

 

国際商品市況

  • ニューヨークWTI原油先物1バレル=56.25ドル(前日比+0.56ドル)、13日ぶりに反発。10月に付けた直近の高値(76.9ドル)から前日まで3割近く下落しており、短期的戻りを狙った買いが入った模様
  • ニューヨーク金先物1トロイオンス=1,210ドル(前日比ドル+8.7)

 

データを参照したサイト

https://nikkei225jp.com/nasdaq/

 

金融市場に影響したと思われる材料

  • 米国の10月消費者物価指数(CPI)は前月比0.3%上昇と9ヵ月ぶりの高い伸び率となった。市場の予想と一致した。ガソリンや家賃が値上がりした。前年同月比は2.5%上昇と9月の2.3%上昇から伸び率が高まった。ただし、変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは前月比で0.2%上昇した。コアCPIの前年同月比は2.1%上昇と市場予想(同2.2%上昇)や前回(同2.2%上昇)を下回った→米利上げを後押しする材料だが、コアCPIが市場予想をやや下回り14日の米長期金利の低下の材料となった、
  • ドイツの第3四半期(7-9月期)GDPは前期比マイナス0.2%と3年半ぶりのマイナス成長となった。市場予想のマイナス0.1%を上回るマイナス成長。世界的な貿易摩擦や自動車業界の新排ガス基準対応を巡る問題で伝統的な成長のけん引役である輸出が低迷した。ただしドイツの経済省はその後に発表した月報で第4四半期は成長を回復するとの見通しを示し、7-9月の落ち込みは一時的なものと指摘した→ドイツはユーロ圏経済の成長の機関車役だけにマイナス成長が一時的なものかそうでないか注目される。次の独自動車生産に関連する統計が注目材料
  • 日本の7-9月期GDPは実質前期比マイナス0.3%、年率換算でマイナス1.2%と1-3月期以来、2四半期ぶりのマイナス成長。自然災害による消費や生産・物流の停滞が影響→市場予想通りでサプライズはない。市場では10-12月期は経済成長率の回復を見込んでいる。日欧中の景気が減速するなか、「米国一強」がますます目立つ世界経済となってきた→今年の世界の株式市場の波乱材料の一つに、世界の経済の変調が指摘されており、今後の各国・地域の政策対応が注目される
  • 豪州の11月消費者信頼感指数は前月比2.8%上昇した。2ヵ月連続上昇。10月の同1.0%上昇から伸び率が高まった。景気見通しが前向きと示された。また第3四半期の賃金価格指数(賞与を除く時給ベース)は前年比2.3%上昇、2015年以来終盤以来、3年ぶりに高い伸び率を記録。ただし、最低賃金の引き上げが主な押し上げ要因で民間部門の賃金の伸び率は総じて低調だという→豪ドル相場を支える一つの材料となる
  • 英FTによると米IT大手5社(アップル、アルファベット、シスコ、マイクロソフト、オラクル)による2018年1-9月の自社株買い総額は1,150億ドル(約13兆円)と、17年のほぼ2倍に達した。5社は設備投資も426億ドルと同42%増加させた→米企業が自社株買いを積極化させており株式市場の一定のサポートとなる

 

当面の東京マーケットのポイント

 

  • 15日の東京市場はニューヨーク市場の下落を受けて下落してスタートか。15日は相場の材料に欠けるためその後は様子見となる公算が高い
  • 米国では15日に画像処理半導体の大手エヌビディアやアプライド・マテリアルズが決算を発表する。これらの決算は他の半導体株の動向に大きな影響を与える可能性が高い。13日の米市場ではアナリストが投資判断を引き上げたエヌビディアに強い動きがみられた。同時に16日の東京市場でも半導体関連株に影響するだろう。
  • 15日は米10月の小売売上高が発表される。市場予想は前月比0.5%増と前月(同0.1%増)を上回る伸びを予想している。同じ日に世界最大の小売企業であるウォルマートの決算も控える。10月の株式相場は大きく荒れたが、個人消費に関する指標や材料は年末商戦の前哨戦として注目度が高い
  • ちなみに感謝祭翌日の金曜日(ブラック・フライデー)から年末までの期間を指す年末商戦は米国最大の商戦期。企業によっては年間売上高の2-3割を年末商戦で稼ぎ出すところもあり、小売り企業各社にとって最も重要な時期と言える。全米小売業協会(NRF)によると今年の年末商戦売上高見通しは前年同期比4.6%増と、2005年以来の伸び率となった前年には及ばないが、過去5年間平均(3.9%増)を上回ると予想している。年末商戦の好・不調が米企業の10-12月期の業績に影響することから、翌年春までの株式相場に影響するといわれる

 

 


11月14日の東京株式市場

 

主要株価指数

  • 日経平均株価:21,846円 (前日比+35円)
  • TOPIX:1,641ポイント(前日比+2)

 

相場のポイント

  • 14日の東京株式市場は小幅に反発、日経平均は前日比35円高の21,846円で取引を終えた。前日に500円近く下げたため、自律反発に期待した買いが先行した
  • 日経平均は上げ幅を一時前日比150円以上に広げる場面があったが、11時に中国国家統計局が発表した10月の小売売上高の伸び率が前月比で縮小し、中国内需の減速への警戒感から失速、前引けにかけて下げに転じた。後場に入り前日比プラス・マイナスを繰り返したものの、結局大引けは小幅に反発した
  • 内閣府が寄り付き前に発表した7-9月期のGDP速報値は実質で前期比0.3%減となった。自然災害の影響などで自動車生産や設備投資に影響しマイナス成長となったが、市場予想とほぼ一致し市場への影響は限られた
  • ソフトバンクGや東エレク、信越化など値がさ株は上昇、TDKや日東電など電子部品の一角もしっかり。原油先物相場の下落を受けJXTGや国際石開帝石など石油関連が安く、TOPIX業種別で石油・石炭が値下がり1位、鉱業は2位となった

 

主要な市場内指標

  • NT倍率(日経平均÷TOPIX):13.31倍(前日13.31倍)
  • 東証1部売買代金:24,905億円
  • 東証1部年初来高値銘柄数9 /年初来安値銘柄数102 
  • 東証1部値上がり銘柄数756 /値下がり銘柄数1,292
  • 東証1部騰落レシオ:82.24(前日84.79)
  • TOPIX33業種

上昇上位:電気ガス、空運、金属製品など16業種

下落上位:石油石炭、鉱業、サービスなど17業種

  • 日経平均寄与度(日経平均の変動幅に影響した値幅)

上昇寄与度:ソフトバンクG(+46円)、TDK(+10円)、日東電(+8円)など

下落寄与度:ファーストリテイ(‐41円)、大塚HD(‐10円)、リクルートHD(‐10円)など

 

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以上

 

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