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2019年5月28日
【インド下院選挙、モディ首相が再び圧勝、経済改革は継続】(5月28日配信)
メルマガ 2019年5月28日(火)
おはようございます。
【インド下院選挙、モディ首相が再び圧勝、経済改革は継続】
【27日の米国市場】
(メモリアル・デーの祝日のため休場)
【今日のポイント】
インド下院選挙、モディ首相が再び圧勝、経済改革は継続
- 5月23日に開票が行われた5年に1度のインド下院総選挙は与党BIJ(インド人民党)が単独過半数を獲得しました。歴史的勝利と言われた前回2014年を上回る303議席(5月26日時点の推計)を獲得する見込みです。BIJの圧勝によりモディ首相の2期目が確定し、安定した政権を築くことが可能となりました。
- 今回の選挙におけるマニュフェストは基本的に2014年当時の公約をさらに推し進めることが示されています。世銀による「ビジネス環境ランキング」の順位を高めることや、GST(物品・サービス税)の簡素化、2022年までの農家の収入倍増、インフラ投資の更なる推進などです。
- 「ビジネス環境ランキング」はモディ首相1期目で、破産倒産法の整備やGSTの導入などが寄与し、2015年の世界142位から19年は77位まで順位が上昇しました。2期目には上位50位以内に入ることを目指しています。ビジネス環境の改善は外資の呼び込みに欠かせません。
- 経済に関しては2030年までに世界3位の経済規模にすることが目標とされています。豊富な若年労働力を有し、相対的に潜在成長率の高いインドですが、健全で持続的な経済成長のためには一段の改革が求められます。
- 下院総選挙での圧勝により人気取りのためのバラマキが財政を圧迫するリスクは大幅に低下しました。今後予定されるインフラ投資に必要な資金源として、総選挙後はGSTの運用を厳格化して税収の増加を図るものとみられます。
- 5月27日のインド・センセックス指数は前週末比0.8%高の39,683ポイントと過去最高値を更新して引けました。過去総選挙の結果の例を見ても、総選挙前に織り込んでいるのは一部資金で、本格的な資金流入は選挙後に見られることから、今後も国内外の投資家による、モディ政権2期目に対する期待を背景に、インド市場への資金流入が期待されます。
- インド・センセックス指数は中長期で見れば上昇が期待できるものの、足元のバリュエーションは高いため、追撃買いというよりも押し目を待ってじっくり狙う方が良いかと思われます。
27日の東京株式市場
- 日経平均株価:21,182.58円(前日比+65.36円)
- TOPIX:1,547.00ポイント(前日比+5.79ポイント)
データを参照したサイト(ダウ30種銘柄の上昇・下落寄与度はこちら↓)
https://nikkei225jp.com/nasdaq/
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