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2019年5月15日
【NYダウの水準感】(5月15日配信)

メルマガ 2019年5月15日(水)

 

おはようございます。

 

【NYダウの水準感】

【日経平均の水準感】

【為替相場の短期的な注目材料】

 

 

【14日の海外市場】

 

過度な悲観が和らぎ主力銘柄に押し目買い

 

  • 14日の米金融市場は、長期金利は2.4%と小動き、株式市場で主要3指数はそろって反発しました。米中協議への警戒感が幾分和らぎ押し目買いが入りました。ドイツDAX指数は前日比1%高、フランスCACは同1.5%高と欧州株式も反発しました。
  • NYダウ工業株30種平均は前日比207ドル(0.82%)高の25,532ドルと2営業日ぶりに反発しました。14日早朝にトランプ大統領がツイッターに「適切な時が来れば、中国と取引ができるだろう」と投稿。米中貿易摩擦への警戒感が和らぎ、市場は様子見モードになりました。S&P500種セクター別では情報技術やエネルギー、資本財などが買われ、下落は公益事業のみでした。
  • ボーイングやアップル、キャタピラーなど前日に大幅に下げた銘柄に買いが入ったほか、動画配信サービス「Hulu(フールー)」の経営権を完全に握ったと発表したウォルト・ディズニーも同1.4%の上昇となりました。原油価格の反発で石油株が買われたほか、長期金利が下げ止まりゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株も買い直されました。
  • 投資家の不安心理を示す米VIX指数は18.06と前日の20.55から低下しました。クアルコムが同2.6%高、ブロードコムが同2.9%高、マイクロン・テクノロジーが同3%高など、半導体関連がしっかりで、マイクロソフトやシスコシステムズも1%以上上昇しました。フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は同2.4%高と反発しました。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は同87ポイント(1.14%)高と反発しました。

 

 

米国金融市場の主な指標

 

  1. 米10年国債利回り:2.41%(前日2.40)
  2. ドル円相場:1ドル=109.64-109.65円(前日109.22-109.23円)
  3. ニューヨークダウ30種平均:25,532.05ドル(前日比+207.06ドル)
  4. ダウの主な上昇寄与:ボーイング、アップル、ビザ、トラベラーズなど
  5. ダウの主な下落寄与:ユナイテッドヘルス・グループ、マクドナルド、ジョンソンエンドジョンソンなど
  6. S&P500種株価指数:2,834.41ポイント(前日比+22.54ポイント)
  7. S&P業種別上昇セクター:情報技術、エネルギー、資本財・サービスなど
  8. S&P業種別下落セクター:公益事業
  9. ナスダック総合株価指数:7,734.50ポイント(前日比+87.47ポイント)
  10. フィラデルフィア半導体指数(SOX指数):1,442.83ポイント(前日1408.95ポイント)
  11. 米VIX指数(恐怖指数):18.06(前日20.55)
  12. ニューヨークWTI原油先物1バレル=61.78ドル(前日比0.7ドル)
  13. ニューヨーク金先物1トロイオンス=1,296.3ドル(前日比-5.5ドル)

 

 

米国市場に影響したと思われる主な材料

 

  • 4月の米輸入物価は前月比0.2%上昇し、市場予想の0.7%上昇を下回った。石油・石油製品や食品が値上がりする一方で、資本財が10年ぶりの大幅な落ち込みとなり、上昇幅を抑制した。3月は改定なしの0.6%上昇だった。4月は前年同月比で0.2%下落。物価圧力は当面落ち着いた状況が続く見込み。
  • ドイツの欧州経済センター(ZEW)が発表した5月の独ZEW景気期待指数はマイナス2.1と市場予想のプラス5.0に反して低下した。4月はプラス3.1だった。ドイツは中国との貿易面で結びつきが強く、米中貿易戦争の激化でドイツ経済の見通しが悪化したことが背景。
  • 欧州連合(EU)統計局が発表した3月のユーロ圏鉱工業生産指数は前月比0.3%低下と、2ヵ月連続の低下となった。市場予想と一致した。前年比では0.6%低下した。フランスとイタリアがマイナスでドイツはプラス。ユーロ圏の製造業の回復が遅れている。
  • ロイターの報道によると、イタリアのサルビーニ副首相は、雇用創出の一助になるならEUの財政規律に違反する用意があると発言。「財政赤字の対国内総生産(GDP)比率が3%、もしくは債務の対GDP比率が130~140%というように、財政規律を超える必要性に迫られた場合、われわれにはその用意ができている。失業率が5%に低下するまで、必要な財政出動を実施する。EUが苦言を呈する可能性があるが、われわれは気にしない」と述べた。為替市場でユーロの売り材料とされた模様。

 

 

【今日のポイント】

 

(1) NYダウ(14日の引け値25,532ドル)の水準感

 

  • NYダウは週初から予想以上に急落したため、改めて株価の水準感をチェックします。14日は反発したものの、VIX指数の水準は高く引き続きボラティリティの高い展開が続きそうです。
    1. 25,000~25,200ドル水準:今年3月11日の安値が25,208ドル、26週移動平均線が25,201ドル、週足の先行スパン(雲)の下限が25,180ドル
    2. 24,800ドル水準:昨年12月の安値から4月高値までの上昇幅4,864ドルのフィボナッチ38.2%押しが24,798ドル
    3. 24,000~24,500ドル水準:週足基準線24,224ドル、2018年10月以降の急落の際に、下値抵抗線となった11月23日の水準24,268ドル

(2)日経平均の水準感

 

  • 14日の東京株式市場は大幅続落。日経平均は7日続落し一時20,751円まで下落したものの引けにかけて押し目買いが入り、結局21,067円で引けました。7日続落はチャイナショックの後の2016年3月29日~4月6日までの7日続落以来、3年1ヵ月ぶりです。日銀がインデックス型ETFを707億円買い入れました。2016年当時はその後反発、日経平均は4月25日の高値まで10%超値上がりしています。
  • 20,700~20,900円台はかなり強い抵抗ゾーンと思われます。まず、今年3月25日に下値抵抗となった水準が20,911円、18年10月26日に下値抵抗となった水準が20,971円、昨年12月の安値から今年4月の高値まで上昇幅の半値押しが20,731円、週足の基準線20,865円など多くの節目があります。
  • また日経平均採用銘柄の利益水準との比較でも予想PERが12倍を割り込むなど、割安感が強い水準です。
  • この日経平均がこのゾーンを下回って下落するには恐らく為替相場が円高に加速がつく局面と思われます。しかし為替相場も109円台でドルの押し目買いが入っている模様です。そもそも日米の長期金利には一定の金利差があり、インフレ率を考慮した実質金利で見ても110円程度が適正な相場とみられます。
  • テクニカル的に見ても、今年2月1日のドル円相場の安値が108.73円にあること、年初来高値~安値(104.70~112.40)の半値押しが108.55円にあることなど節目が揃います。
  • また国内大手生保9社の年間予想レンジ(加重平均)が101~116円にあり、108円台に入るとすかさず押し目買いが入るため、その前に買いが入る需給のポイントとなっています。
  • 新たなドル売り・円買い材料が出て円買いポジションの巻き戻しとならない限り、一時的なオーバーシュートはあっても、結局109円台に戻すなど意外に粘り腰を見せるかもしれません。

 

(3)為替相場の短期的な注目材料

 

  • 為替市場の短期的な注目材料を見ておきます。

    1. まず15日の米4月の小売売上高です。米国の第1四半期実質GDPは前期比年率3.2%成長と2%台前半の市場予想を上回りました。しかし、内訳をみると個人消費や設備投資の減速が鮮明でした。4月の小売売上高が予想外に弱い数値だと、相対的に好調を維持しているとの現在の米経済への評価が一転して慎重なものに変化する可能性があります。これは米長期金利に影響を与えドル安・円高材料となります。
    2. トランプ大統領は18日までに輸入自動車の関税適用の是非の判断を行う予定です。日米間ではすでに交渉中は関税引き上げを行わない旨で合意済みですが、仮に関税引き上げとの判断が下された場合、今後の日米貿易交渉への影響が懸念されます。
    3. 4月中の発表が先送りになっている財務省による為替報告書も注目されます。昨年4月の為替報告書では「円は過去20年間の平均よりも約25%安い」と指摘されました。ムニューシン財務長官は為替条項の導入に意欲を示しており、何らかの円安けん制発言が滲む内容となる可能性があり、警戒が必要です。

東京株式市場

 

  • 日経平均株価:21,067.23円(前日比-124.05)
  • TOPIX:1,534.98ポイント(前日比-6.16ポイント)

 

データを参照したサイト(ダウ30種銘柄の上昇・下落寄与度はこちら↓)

https://nikkei225jp.com/nasdaq/

 

 

(お願い)

海外市場のデータは取得時のものであり、速報値の可能性があります。

閲覧・購読者自身でご確認いただきますようお願いします。

 

以上

 

 

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