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2019年2月25日
【今週の注目イベント】(2月25日配信)

おはようございます。

 

 

【今週の注目イベント】

 

・米国の対中関税引き上げ猶予期限(3月1日)

・パウエル米FRB議長の議会証言(2月26・27日)

・米国と中国の製造業の景況感(2月28日、3月1日)

 

 

【ニューヨーク市場】 

 

22日の米国株は上昇、NYダウとナスダック総合は9週連続上昇

 

  • 22日のニューヨークの金融市場は主要株価指数が揃って大幅上昇となりました。米中の貿易協議では米中首脳が3月中に会談することが判明し、最終合意が近いと市場の期待が高まりました。上海総合が2%近く上昇したことやドイツなど欧州市場もそろって上昇したことも追い風となりました。

 

  • NYダウは前日比181ドル高の26,031ドルで引けました。ダウは週間では9連続で上昇、11月8日以来の26,000ドル台を回復しました。ナスダック総合は同67ポイント高、S&P500は同17ポイント高で引けました。ナスダック総合も9週連続上昇し2009年5月以来の長期間の上昇、S&P500は4種連続上昇となりました。

 

  • 米中の貿易協議では米中首脳が3月中に会談し、最終合意を目指すことが明らかになりました。トランプ米大統領が「3月1日の交渉期限を延長する用意がある」、「合意に至る可能性が高い」と述べたことも伝わりました。人民元相場の安定について米中が合意したとも報じられたことも好感しました。

 

  • トランプ米大統領は22日、中国との貿易協議で中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)について、これまでの同社製品を排除する方針を見直す可能性を示唆しました。米半導体関連株の見直し材料と捉えられ、AMDやエヌビディア、マイクロンテクノロジーズなど大手半導体メーカーが1.5%~3%近く上昇しました。フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は同1%強上昇しました。投資家の不安心理を示す米VIX指数は13.51と前日の14.53から低下、昨年10月3日以来の低い水準まで低下しました。

 

  • 債券市場は長期金利が2.65%と前日の2.69%から低下(国債相場は上昇)しました。ドイツのIFO経済研究所が22日発表した2月の業況指数は98.5と6ヵ月連続で低下し、企業経営者は景気減速が続くとみていることを示す結果となりました。業況指数は2014年12月以来の低水準で、市場予想の99.0も下回りました。欧州主要国の長期債相場が上昇し、米国債にも買いが波及した格好です。ドル円相場は110.65ドル台で横ばいでした。

 

  • 国際商品市場ではWTI原油先物は同0.3ドル高い1バレル=57.26ドルと昨年11月中旬以来約3ヵ月ぶりの高値で引けました。

 

  • 米FRBは22日、米議会に金融政策報告書を公表しました。米経済は2018年後半に「堅調に拡大」したものの、消費支出や企業投資に陰りがみられると指摘。海外景気や金融情勢が軟化する一方、インフレ圧力は抑制されているとして、「今後の政策金利の調整は様子見するのが適切」と主張しました。株式市場の買い材料とされた可能性があります。

 

 

【今日のポイント】 

 

  • 今週の日本株市場は先週の堅調な地合いを引き継いで戻り歩調が継続すると予想されます。同時に、日経平均は21,500円以上の上値を超えられるか相場の強さが試されます。

 

  • 今週は海外で米朝首脳会談や英国の新「EU離脱案」を巡る審議・採決、3月1日の米中通商協議の期限、米連邦債務上限適用停止期限など注目される政治イベントがあります。経済指標では米10-12月期実質GDPや、米国と中国の製造業PMIなど重要な経済指標の発表も控えます。内容によって相場が乱高下する可能性もあります。

 

  • 投資家の不安心理を示す米VIX指数は22日時点で13.5と、昨年10月以来の水準まで低下しており、投資家心理はかなり安定しています。米中通商協議の中で中国のファーウェイを排除する従来の方針が見直される可能性も出てきており、関連する米半導体関連が一段高するようであれば、日本株にも好影響を与える可能性もあります。

 

  • 日経平均の上値は昨年10月の高値から12月に付けた安値までの下落幅の半値戻しの20,698円が重要なポイントです。週足の基準線が20,713円を走っています。今週は21,700円前後が重要な上値抵抗線となります。一方、下値は25日移動平均線20,880円、基準線20,934円などがサポートラインと考えられます。

 

 

今週の注目イベント

 

1.米国の対中関税引き上げ猶予期限(3月1日)

 

  • 報道によると米国と中国は22日までの閣僚級協議で、中国による米国産品の輸入拡大や人民元安誘導の制限で大筋合意した模様です。知的財産権保護などの問題を話し合うため閣僚級協議は24日まで2日間延長と報じられました。トランプ大統領は、交渉が進展すれば米政府が3月2日に予定していた中国製品の関税引き上げを延期する可能性に言及しています。ただし、こうしたシナリオを株式市場では一定程度織り込んでおり、一時的に好感した買いが入っても、持続的な買い材料とはなりにくいと考えられます。

 

  • しかし、米中通商摩擦が企業経営者心理に与える影響は極めて重要です。不透明要因が後退し経営者心理が上向けば、これまで手控えられていた設備投資が再開し、世界経済成長率は減速のスピードが和らぐ可能性もあります。

 

2.パウエル米FRB議長の議会証言

 

  • パウエル米FRB議長は26・27日、経済状況や金融政策について米議会で証言します。28日発表の米10-12月期実質GDPは前期比年率2.4%程度と2四半期連続の減速が予想されています。1月のFOMC議事要旨では、多くのメンバーが金融引き締めに慎重なっていることが確認されました。市場はパウエル議長によるハト派的なコメントを期待する向きが多いと考えられます。

 

  • 市場が注目するのは保有資産の縮小のプログラムの行方です。具体的には正式に発表される時期(3月か6月のFOMC?)、終了時のバランスシートの規模、そしてバランスシートの構成などが注目されます。

 

3.米国と中国の製造業の景況感(2月28日、3月1日)

 

  • 今週は2月28日に中国の2月製造業PMI、3月1日に米2月のISM製造業景況指数など、米中の製造業の景況感を示す経済指標が発表されます。米ISM製造業景況指数は1月に大きく反発した反動で2月は前月の水準からやや低下(56.6→56)すると予想されています。

 

  • ISM製造業景況指数と相関が高いことが知られる2月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は大きく低下(前月比21.1ポイント低下のマイナス4.1と2年9ヵ月ぶりの低水準)しており、ISM製造業景況指数が注目されています。

 

 

今週の重要イベント

(2月25日-3月1日)

 

25日 

・米1月小売売上高(公表は25~28日)

 

26日

・米12月S&PコアロジックCS住宅価格指数

・米2月消費者信頼感指数

・12月FHFA住宅価格指数

・パウエル米FRB議長議会証言(上院26日、下院27日)

・米大統領元側近コーエン被告の上院議会証言

・英首相、EUとの協議を踏まえた離脱協定の修正案の提示期限

 

27日

・米12月耐久財受注

・第2回米朝首脳会談(~28日、ベトナム)

・ライトハイザーUSTR代表、「米中問題」公聴会で証言

・NABE経済政策会議(~3月1日、ワシントン)

 

28日

・中国2月の製造業PMI

・米10-12月期GDP(速報値、改定値の一括公表)

・2月シカゴ購買部協会景気指数

・パウエル米FRB議長の講演

・クラリダ米FRB副議長、NABEで講演

・ブラジル10-12月期GDP

・1月鉱工業生産指数

・1月住宅着工統計

 

3月1日

・ユーロ圏CPI

・米12月個人消費支出

・米12月PCEコア

・米2月ISM製造業景況指数

・米中貿易協議「90日」期限

・米連邦債務上限適用停止期限

・1月完全失業率

・10~12月期の法人企業統計

・森乳アイスクリーム15商品を7.1~12.5%値上げ

・メルシャン、欧州産ワイン76品目を1~20%値下げ 

 

(予定であり変更の可能性があります)

 

2月22日(金)

米国金融市場の主な指標

  • 米10年国債利回り:2.65%(前日2.69%)
  • ニューヨーク市場ドル円相場:1ドル=110.65-110.66円(前日110.65-110.66円)
  • ニューヨークダウ30種平均:26,031.81ドル(前日比+181.18ドル)
  • ナスダック総合株価指数:7,527.55ポイント(前日比+67.84ポイント)
  • S&P500種株価指数:2792.67ポイント(前日比17.79ポイント)
  • 米フィラデルフィア半導体指数(SOX指数):1,364.78ポイント(前日1,360.28ポイント)
  • 米VIX指数(恐怖指数):13.51(前日14.53)
  • ニューヨークWTI原油先物1バレル=57.26ドル(前日比+0.3ドル)
  • ニューヨーク金先物1トロイオンス=1,332.80ドル(前日比+5.0ドル)

 

東京株式市場

  • 日経平均株価:21,425.51円(前日比-38.72円)
  • TOPIX:ポイント1,609.52(前日比ポイント)

 

データを参照したサイト(ダウ30種銘柄の上昇・下落寄与度はこちら↓)

https://nikkei225jp.com/nasdaq/

 

(お願い)

海外市場のデータは取得時のものであり、速報値の可能性があります。

閲覧・購読者自身でご確認いただきますようお願いします。

 

以上

 

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