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2018年11月7日
【米国株は上昇、ダウは引けにかけて上げ幅を拡大】(11月7日配信)
マーケットコメント
2018年11月7日 【米国株は上昇、ダウは引けにかけて上げ幅を拡大】
11月6日(火)のニューヨーク金融市場
相場のポイント
- 6日の米株式市場で主要3指数は上昇、ニューヨークダウは前日比173ドル高の25,635ドルと続伸となった。S&P500種の業種別は素材や資本財など全11セクターが上昇
- ダウは小高く始まった。米中間選挙の結果待ちで比較的静かな動きだったが引けにかけて徐々に上げ幅を拡大した。これまで売り込まれてきた銘柄の買い戻しが目立った。ボーイングやIBM、キャタピラー、アップルなどの上昇がダウをけん引した
- アップルやアマゾン・ドット・コム、アルファベットなど主力ハイテクも買われナスダック総合は反発した
- WTI原油先物市場は61ドル台へ下落した。ほぼ8か月ぶりの低水準。イラン経済制裁第2弾が再開したが、米国のイラン産原油禁輸措置を受けて供給過剰観測が広がった
米長期金利
- 10年国債利回り:3.22%(前日3.20%)、中間選挙の結果を前にややポジション調整の売り
ニューヨーク為替相場
- ドル円相場:1ドル=113.40-113.41円(前日113.15-113.25円)、ドル高・円安で推移
米主要株価指数
- ニューヨークダウ30種平均:25,635ドル(前日比+173ドル)
- S&P500種株価指数:2,755ポイント(前日比+17)
- ナスダック総合株価指数:7,375ポイント(前日比+47)
- 米フィラデルフィア半導体指数(SOX指数):1,242ポイント(前日1,228ポイント)
- 米VIX指数(恐怖指数):19.91(前日19.96)
S&P500種株価指数の主な上昇・下落業種
- 上昇:素材、資本財・サービス、公益など全セクターが上昇
- 下落:なし
ニューヨークダウ30種平均への主な上昇寄与度・下落寄与度銘柄
(ダウ平均変動幅への影響)
- 上昇寄与:ボーイング、IBM、ユナイテッドヘルス・グループなど
- 下落寄与:ナイキ、ゴールドマン・サックス、ファイザー、インテルなど
国際商品市況
- ニューヨークWTI原油先物
1バレル=62.21ドル(前日比-0.8ドル)
- ニューヨーク金先物
1トロイオンス=1,226ドル(前日比-6.0ドル)
データを参照したサイト
https://nikkei225jp.com/nasdaq/
当面の東京株式市場のポイント
- 6日の日経平均の予想1株利益(EPS)は1,758円(5日は1,745円)に上昇した。10月30日時点で1,719円だったので、9月中間決算の発表とともにEPSが上方修正されている。米中間選挙の結果待ちでマーケットの先行きは不透明感が強いものの、企業業績が堅調に推移していることは重要で、徐々に株価に織り込まれる可能性が高い
- 7日付け日本経済新聞11面に掲載された、「海外調達『5年で22兆円』、アリババCEO、中国輸入博で表明」の記事は後になって重要性を増す可能性がある。中国のネット通販大手のアリババ集団は6日、上海で開催中の中国国際輸入博覧会で、今後5年間で2,000億ドル(約22.6兆円)の輸入品を買い付けると発表した。1年あたりでは約4.5兆円でアリババ集団の2017年の全取扱高の5%を超える規模という。輸入博では品質や安全性が支持される日本企業の展示に多くのバイヤーが集まった模様。習国家主席も先日、輸入拡大を表明しており、中国政府と企業が市場開放を強くアピール。日本のインバウンド消費は第2ラウンドに入る可能性があり、日本企業には大きな追い風となりそうだ
- 米中間選挙の結果は7日(水)のアジア時間帯以降徐々に判明してくると予想される。現在のコンセンサスは共和党が上院で過半数を維持し、民主党が下院で過半数を奪還するという形なので、コンセンサス通りの結果であれば、本年最大のイベント通過として市場の混乱は大きくないと思われる。その後の期待はトランプ政権と民主党がインフラ投資をどのような規模で展開するかによって市場に影響が出てくると思われる。市場混乱となるシナリオは共和党が上下両院で過半数を維持するか、逆に過半数を失う2パターンと思われる
11月6日の東京株式市場
主要株価指数
- 日経平均株価:22,147円 (前日比+248円)
- TOPIX:1,659ポイント(前日比+18)
相場のポイント
- 6日の東京株式市場は反発、日経平均は前日比248円高の22,147円と22,000円台を回復して引けた
- 前日のニューヨークダウの上昇を受け寄り付きは119円高でスタート、一時261円高まで買われる場面があったが、米中間選挙を控えて上値を買う動きは限定された
- エーザイ、アステラス薬など医薬品関連が高くTOPIX33業種中、医薬品は上昇率1位
- トヨタが後場に19年3月期の営業利益を期初計画から1,000億円の上方修正と、2,500億円の自社株買いを発表、株価は一時3.6%高まで上昇し投資家心理の改善に寄与
- アップルが新型iPhoneの一部機種の増産中止を部品メーカーに要請したと報じられ、アルプスやTDKなど一部の電子部品メーカーが安い。東エレクも下落し日経平均を引き下げた
主要な市場内指標
- NT倍率(日経平均÷TOPIX):13.35倍(前日13.35倍)
- 東証1部売買代金:23,815億円
- 東証1部年初来高値銘柄数10 /年初来安値銘柄数21
- 東証1部値上がり銘柄数1,362/値下がり銘柄数674
- 東証1部騰落レシオ:75.77(前日73.36)
- TOPIX33業種
上昇上位:医薬品、保険、卸売など
下落上位:空運、通信、建設など
- 日経平均寄与度(日経平均の変動幅に影響した値幅)
上昇寄与度:ファーストリテイ(+29円)、ユニー・ファミマ(+16円)、エーザイ(+12円)など
下落寄与度:ソフトバンクG(‐19円)、TDK(‐7円)、東エレク(‐6円)など
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