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2019年8月28日
【配当と解散価値と利益をベースにした投資尺度】(8月28日配信)

メルマガ 2019年8月28日(水)

 

おはようございます。

 

【配当と解散価値と利益をベースにした投資尺度】

 

 

  • 週明けの東京株式市場は警戒されたものの、日経平均は20,000円台の大台を割り込まずに切り返し、27日は一時20,500台を回復するなど底堅く推移しています。
  • 為替市場では26日早朝に一時1ドル=105円台を割り込み104.45円まで円高になりましたが、午後には106円台に戻すなどドルに対する買い需要も根強いものがあります。投資家はここからの円高には慎重に見ているようです。
  • 為替相場の円高が限定的であれば日経平均は売り込みにくいと市場は見ているようです。日経平均20,000円台前半はいくつかの投資尺度でみて割安の水準にあることを示しています(26日の日経平均は20,261円)。
  • 株式市場が今年の安値圏に来たことで26日の東証一部の予想配当利回りは2.62%と2012年の欧州債務危機当時の2.67%に近づいています。日本の10年国債利回りがマイナス0.284%(同)となっており、リスクのある株式の方が債券よりも投資魅力が高くなっています。日本企業が株主還元姿勢を強め配当性向を引き上げていることから、利益の伸び以上に一株当たり配当金は増加基調にあります。
  • 企業の1株当たり純資産(BPS)に対して株価が何倍まで買われているかを示す株価純資産倍率(PBR)は株価を図るモノサシとして有名です。PBRが1倍を割り込むと企業の解散価値を下回るため特に割安感が強くなります。26日の日経平均のPBRは1.01倍となりました。1株当たり純資産は20,060円と試算されます。26日の日経平均はザラ場の安値20,173円を付けた後に切り返しましたが、解散価値を意識している可能性があります。
  • 26日の日経平均の株価収益率(PER)は11.49倍と2018年4月以降の平均である12.6倍よりもかなり低く、利益から見ても日経平均には割安感があります。昨年12月に日経平均が安値を付けた際には10.71倍まで低下しましたが、現在そこまでのリスクが高くないと思われます。代表的な投資尺度は割安感を示していると言えます。
  •  

     

    【27日の海外市場】  

     

    米長期金利低下で逆イールドが強まる、主要3株価指数はそろって反落

     

    • 27日の米金融市場は、債券相場が買われ(米長期金利は低下)、NY株式市場の主要3指数はそろって反落しました。米10年国債利回りは1.49%と前日の1.53%から低下、米2年債利回りを一時0.05%程度上回り、2年・10年の利回り差(逆イールド)は2007年以来の大きさとなりました。景気後退の前兆とされる「逆イールド」が強まったことで株式市場では投資家心理を冷やしました。ドル/円相場は105.70円と前日比やや円高・ドル安で引けました。
    • 米長期金利が低下した背景にはニューヨーク連銀の前の総裁の発言が影響している可能性があります。ニューヨーク連銀のダドリー前総裁が27日にブルームバーグ通信に投稿し「米連邦準備理事会(FRB)は中国との貿易戦争を進めるトランプ米大統領を助けるべきでない」と指摘しました。米中貿易摩擦の米景気への悪影響を抑えるための金融緩和を見送るべきだとコメント。マーケットへの影響力の大きい同氏の発言を受け、FRBが利下げに慎重になり米景気の急減速を招くとの思惑につながり、長期債買いを促した可能性があります。
    • NYダウ平均は前日比120ドル(0.5%)安の25,777ドルと反落しました。トランプ米大統領が前日に中国との貿易交渉を再開すると表明、中国政府が消費拡大策を発表したことなどが買い材料となり、ダウ平均は朝方一時前日比155ドル高まで上げる場面がありました。その後は利益確定売りでダウは176ドル安まで下落するなど荒っぽい展開でした。
    • 中国政府は27日、自動車の登録規制緩和やビッグデータを利用したネット販売の促進など20項目の消費拡大策を発表しました。多くの大都市が渋滞緩和などのために導入しているナンバープレートの発給規制を緩和・中止すると発表しました。

     

     

    米国金融市場の主な指標

     

    金利・為替

    1. 米10年国債利回り:1.47%(前日1.53%)
    2. ドル円相場:1ドル=105.70-105.80円(前日106.05-106.06円)

     

    商品

    1. ニューヨークWTI原油先物1バレル=54.93ドル(前日比+1.29ドル)
    2. ニューヨーク金先物1トロイオンス=1,551.8ドル(前日比+14.6ドル)

     

    株式相場

    1. ニューヨークダウ30種平均:25,777.90ドル(前日比-120.93ドル)
    2. S&P500種株価指数:2,869.16ポイント(前日比-9.22ポイント)
    3. S&P業種別上昇セクター:公益事業、素材、コミュニケーション
    4. S&P業種別下落セクター:金融、エネルギー、ヘルスケアなど
    5. ナスダック総合株価指数:7,826.95ポイント(前日比-26.79ポイント)
    6. フィラデルフィア半導体指数(SOX指数):1,454.12ポイント(前日1,458.88ポイント)
    7. 米VIX指数(恐怖指数):20.31(前日19.32)

     

     

    マーケットが注目したと思われる主な材料

     

    • 8月の米消費者信頼感指数は135.1で、前月の135.8(修正)からやや低下したものの、市場予想の129.5ほどは落ち込まなかった。また現況指数は6.3ポイント上昇し177.2と、2000年11月以来約19年ぶりの高水準を記録した。米消費マインドは引き続き堅調で、FRBの連続的な利下げを難しくさせる可能性がある。
    • 6月のS&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(主要20都市)は前年同月比2.1%上昇した。上昇率は15ヵ月連続で前月より縮小したが、価格は高止まりしている。低金利を追い風に今後再び価格上昇に拍車がかかる可能性もある。連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)によると住宅ローンの30年固定金利は直近で3.55%まで下がり、2016年11月以来の低さとなっている。

     

     

    東京株式市場

    • 日経平均株価:20,456.08円(前日比+195.04円)
    • TOPIX:1,489.69ポイント(前日比+11.66ポイント)

     

     

    データを参照したサイト(ダウ30種銘柄の上昇・下落寄与度はこちら↓)

    https://nikkei225jp.com/nasdaq/

     

     

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    以上

     

     

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