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2019年7月12日
【投資家の目線は15日から始まる米企業の4-6月期決算と7-9月期業績ガイダンスにシフト】(7月12日配信)

メルマガ 2019年7月12日(金)

 

おはようございます。

 

【投資家の目線は15日から始まる米企業の4-6月期決算と7-9月期業績ガイダンスにシフト】

 

 

【11日の海外市場】  

 

ダウ平均は初の27,000ドル台乗せ、利下げ期待続く

 

  • 11日の米金融市場は、利下げ期待を背景に株式市場は堅調に推移しNYダウ平均は初の27,000ドル台で引けました。6月の米コアCPIが市場予想を上回り米長期金利は2.14%と前日の2.06%から上昇、一時2.15%とほぼ1ヵ月ぶりに高い水準となりました。ドル/円相場は108.45円とややドル高・円安で引けました。
  • パウエルFRB議長は11日、米上院銀行委員会での議会証言で「2%の物価上昇率を大きく下回りたくない。後手に回らないようにするのが日本から得た教訓だ」と述べ、過去の日本銀行の低インフレへの対応を引き合いに出し、物価停滞を懸念して早期の利下げに改めて意欲をみせました。
  • NYダウ平均は前日比227ドル高の2万7,088ドルと過去最高値を更新しました。ダウ平均が2万7,000ドル台に乗せて引けるのは初めてです。米FRBのパウエル議長が米議会での証言で利下げを示唆したことで市場の期待が高まり、株式への買いが膨らみました。S&P500種株価指数は3日続伸し、前日比6ポイント(0.2%)高の2999と過去最高値を更新しました。
  • 医療保険のユナイテッドヘルス・グループが前日比5.5%上昇し、1銘柄でダウ平均を92ドル押し上げました。トランプ米政権が薬価設定に関する政策方針を撤回したことが明らかになり、当面は米医療保険や医薬品業界の仕組みに大きな変更がないとの見方が広がりました。ボーイング、ゴールドマン・サックス、ホームデポ、スリーエムの上昇寄与度上位5銘柄でダウを約217ドル押し上げました。
  • ハイテク株比率が高いナスダック総合指数は同6ポイント(0.1%)安の8,196と3日ぶりに反落しました。朝方発表の6月の米消費者物価指数(CPI)やエネルギー・食品を除くコア指数が市場予想を上回る伸びとなりました。米長期金利が大幅に上昇したこともあって、アップルやアマゾン・ドット・コムなど主力株の一角が売られました。半導体関連は高安まちまちでフィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は前日比0.3%高く引けました。

 

 

米国金融市場の主な指標

 

金利・為替

  1. 米10年国債利回り:2.14%(前日2.06%)
  2. ドル円相場:1ドル=108.45-108.55円(前日108.40-108.50円)

 

株式相場

  1. ニューヨークダウ30種平均:27,088.08ドル(前日比+227.88ドル)
  2. ダウの主な上昇寄与:ユナイテッドヘルス・グループ、ボーイング、ゴールドマン・サックスなど
  3. ダウの主な下落寄与:メルク、アップル、ジョンソンジョンソンなど
  4. S&P500種株価指数:2,999.91ポイント(前日比+6.84ポイント)
  5. S&P業種別上昇セクター:資本財・サービス、金融、素材、情報技術など
  6. S&P業種別下落セクター:不動産、コミュニケーションなど
  7. ナスダック総合株価指数:8,196.06ポイント(前日比-6.49ポイント)
  8. フィラデルフィア半導体指数(SOX指数):1,476.28ポイント(前日1471.51ポイント)
  9. 米VIX指数(恐怖指数):12.93(前日13.03)

 

商品

  1. ニューヨークWTI原油先物1バレル=60.2ドル(前日比-0.23ドル)
  2. ニューヨーク金先物1トロイオンス=1,406.7ドル(前日比-5.8ドル)

 

 

マーケットが注目したと思われる主な材料

 

  • 6月の米消費者物価指数(CPI)統計によると、食品とエネルギーを除くコアCPIは前月比0.3%上昇し、昨年1月以来の高い伸びとなった。市場予想の0.2%上昇を上回った。前年同月比では2.1%上昇と市場予想の2%上昇を上回った。米債券市場では債券が売られ(金利が上昇)、米長期金利は一時2.15%(前日2.06%)と約1ヵ月ぶりの高水準となった。米FRBは今月の利下げを検討する中、インフレの判断を複雑にする可能性がある。
  • 先週の米新規失業保険申請件数は前週比1万3,000件減の20万9,000件と市場予想の22万1,000件を下回った。12週間ぶりの低水準となった。より変動の少ない4週移動平均は21万9,250件と前週の22万2,500件から減少。労働市場の需給は依然として引き締まっており、好調な消費環境を後押しすると予想。

 

 

【今日のポイント】 

 

投資家の目線は15日から始まる米企業の4-6月期決算と7-9月期業績ガイダンスにシフト

 

  • パウエル米FRB議長は10日、米下院において半期に一度の議会証言を行いました。貿易問題に関する緊張と世界経済に対する懸念が引き続き重石になっているとの見方を示し、適切に行動すると発言しました。質疑応答では6月の雇用統計が市場予想を上回る雇用者数の増加が見解を変えたかという問いに対して、これを否定しました。7月のFOMCでの0.25%の利下げの織り込み程度は9日時点の96%から10日には72%に低下、逆に0.5%の利下げは4%から28%に上昇、利下げ期待が強まるかたちとなりました。
  • 10日のNY市場ではナスダック総合が過去最高値を更新、11日はNYダウが過去最高値を更新しました。米国株は6月以降、S&P500種の予想EPSがやや低下する一方、予想PERの上昇が株価を押し上げています。市場の利下げ期待がやや行き過ぎている可能性があります。米国株のさらなる上昇には企業業績の裏付けが必要と考えられます。
  • 投資家の目線は15日から始まる米企業の4-6月期決算にシフトします(日本企業は7月下旬からスタート)。6月の日本の工作機械受注は前年同月比38%減となりました。中国の実体経済をより反映しているとされる、コマツの6月の中国建機稼働時間は同5.3%といずれも弱い数値になりました。特に5月の対中関税引き上げやファーウェイ禁輸措置を受け、中国の景気・製造業、内外企業の設備投資意欲は大きく後退ないし、様子見姿勢に転化していることが窺えます。
  • 日米企業ともに中国向けビジネスの比率が高い企業の4-6月期決算ないし7-9月期の業績ガイダンス(決算予想に対する会社側の見解)がどう変化するか注目されます。
  • 来週の米企業決算発表ではシティグループ、モルガン・スタンレー、ジョンソンエンドジョンソン、IBM、マイクロソフト、テキサス・インスツルメンツなどが注目されます。22日以降ではキャタピラー(24日)、フェイスブック(同)、ボーイング(同)、インテル(同)、スリーエム(同)、アップル(30日)などが注目されます。

 

 

東京株式市場

 

  • 日経平均株価:21,643.53円(前日比+110.05円)
  • TOPIX:1,578.63ポイント(前日比+7.31ポイント)

 

データを参照したサイト(ダウ30種銘柄の上昇・下落寄与度はこちら↓)

https://nikkei225jp.com/nasdaq/

 

 

(お願い)

海外市場のデータは取得時のものであり、速報値の可能性があります。

閲覧・購読者自身でご確認いただきますようお願いします。

 

以上

 

 

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