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2019年6月24日
【週末の米中首脳会談を控え、週後半は様子見ムードが広がりそう】(6月24日配信)

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おはようございます。

 

 

【週末の米中首脳会談を控え、週後半は様子見ムードが広がりそう】

 

 

【21日の海外市場】

 

NYダウは一時史上最高値を更新するものの、高値警戒感から利益確定売り

 

  • 21日の米金融市場は、長期金利が上昇(債券相場は下落)し、NY市場の主要株価指数は小幅に反落しました。債券市場では相場が急ピッチで上げてきたため、利益を確定する売りが優勢となりました。5月の米中古住宅販売件数が3カ月ぶりに前月比で増え、市場予想も上回りました。米景気の先行き不透明感が和らぎ、相対的に安全な資産とされる米国債の売り要因とされました。
  • NYダウ平均は5日ぶりに反落し、前日比34ドル(0.13%)安の26,719ドルで引けました。NYダウは取引時間中に一時、18年10月3日につけた最高値(26,828ドル)を超えました。ペンス米副大統領が24日に予定していた中国の政策に関する演説を中止したと報じられると、米中協議が進展しているとの見方が強まりました。しかしNYダウは6月上旬から上昇が続いていたことから、高値警戒感が意識され利益確定売りが優勢となりました。
  • S&P500種指数は前日比3ポイント(0.13%)下落しました。エネルギー、公益事業、ヘルスケアが買われ、不動産、資本財・サービス、情報技術などが下落しました。米国東海岸で最大規模の製油所で起きた火災が原油高の材料となりエクソンモービルやシェブロンが買われました。米北東部の製油所で21日早朝に爆発が起きたことを受け、WTI原油先物価格は前日比0.36ドル高い1バレル=57.43ドルまで買われました。
  • ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は同19ポイント(0.24%)の下落となりました。商務省は米国のサプライヤーからの部品調達を禁止するブラックリストに中国の5つの企業を追加で指定しました。この中に、米半導体アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の中国での合弁パートナーが含まれており、AMDは前日比3%下落しました。この材料は他の半導体銘柄に波及しブロードコム、ザイリンクス、マイクロン・テクノロジー、クアルコムが軒並み下落しました。フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は前日比0.74%の下落となりました。一方、アルファベット、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックスなど大型IT関連は堅調に推移しました。

 

 

米国金融市場の主な指標

 

金利・為替

  1. 米10年国債利回り:2.05%(前日2.02%)
  2. ドル円相場:1ドル=107.25-107.35円(前日107.25-107.35円)

 

株式相場

  1. ニューヨークダウ30種平均:26,719.13ドル(前日比-34.04ドル)
  2. ダウの主な上昇寄与:ユナイテッドヘルス・グループ、エクソンモービル、ウォルマートなど
  3. ダウの主な下落寄与:ボーイング、ホームデポ、ウォルト・ディズニーなど
  4. S&P500種株価指数:2,950.46ポイント(前日比-3.72ポイント)
  5. S&P業種別上昇セクター:エネルギー、公益事業、ヘルスケアなど
  6. S&P業種別下落セクター:不動産、資本財・サービス、情報技術など
  7. ナスダック総合株価指数:8,031.71ポイント(前日比-19.63ポイント)
  8. フィラデルフィア半導体指数(SOX指数):1,410.50ポイント(前日1,421.03ポイント)
  9. 米VIX指数(恐怖指数):15.40(前日14.75)

 

商品

  1. ニューヨークWTI原油先物1バレル=57.43ドル(前日比+0.36ドル)
  2. ニューヨーク金先物1トロイオンス=1,400.10ドル(前日比+3.2ドル)

 

 

マーケットが注目したと思われる主な材料

 

  • 5月の米中古住宅販売戸数は年率換算で前月比2.5%増の534万戸と、市場予想の525万戸を上回った。4月分は521万戸に小幅上方改定された。住宅ローン金利の低下が年初以降の住宅需要を後押ししている。米30年住宅ローンの固定金利は昨年11月に付けた7年超ぶりのピークである4.94%から3.84%に低下している。
  • マークイットが発表した6月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.1と予想の50.5や前回の50.5を下回った。一方、6月の米サービスPMI速報値は50.7と市場予想の51や前回50.9を下回った。PMIは50が好不況の境目とされる。米企業のセンチメントが引き続き弱いことを示唆している。
  • 商務省は米国の国家安全保障の問題から米国のサプライヤーからの部品調達を禁止するブラックリストに、中国の5つの企業を追加すると発表した。追加されるのは米半導体アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の中国での合弁パートナーである天津海光先進技術投資のほか、成都海光集成電路、成都海光微電子技術、中科曙光、無錫江南計算技術研究所。既に同リストはすでにファーウェイが対象となっている。リストに加わった中国企業などと米企業が取引する際には米政府の許可が必要になり、申請を受けても政策上、拒否することを前提としていると同省は発表文で説明している。

 

 

【今週のポイント】 (6月24日-6月28日)

 

週末の米中首脳会談を控え、週後半には様子見ムードが広がりそう

 

  • 今週の東京株式市場は上値が重い展開が続きそうです。先週は米利下げ期待を受けてS&P500種株価指数は史上最高値を更新したものの、円高が日経平均の上値を抑えました。テクニカル的には日足一目均衡表の先行スパン(雲)の上抜けに失敗し押し戻されたため、仕切り直しとなりそうです。今週の日経平均(21日の終値21,116円)は概ね20,900~21,500円程度で推移しそうです。
  • 先週はG20首脳会議(大阪サミット)での米中首脳会談開催の決定、ECBドラギ総裁による追加金融緩和を示唆する発言、米FOMCでFRBが金融緩和へ政策転換すると受け止められたこと、などの材料を受けて世界的にリスク資産価格が上昇しました。ただし、米利下げの思惑やイラン情勢の緊迫化がドル安・円高を招き、週後半の日本株には重石となりました。
  • 今週はG20サミットで米中首脳会談の結果やイラン情勢のニュースフローで相場が一喜一憂する展開が続きそうです。25日にはパウエルFRB議長の講演も予想されており、利下げの思惑への期待が再度広がる可能性があります。米国の株式相場を支える要因となりますが、為替市場ではドルの上値は抑えられやすく円高が進むリスクも考えられます。週末の米中首脳会談を控え、東京市場は様子見ムードが広がる可能性があります。
  • 日経平均(21日の引け値21,258円)の価格ポイントは以下の通りです。下値は21,062円(26週移動平均線)、21,045円(25日移動平均線)、6/7と6/10の間に空けたマド埋め(20,907~21,077円)、20,893円(日足基準線)などに支えられそうです。一方、上値は週足転換線21,358円、13週移動平均線21,426円、日足の先行スパン(雲)21,514円~21,557円が重いと考えられます。
  • NYダウ平均(21日の引け値26,719ドル)は、週末こそ5日ぶりに反落したものの、利下げ期待を織り込み大幅高となりました。21日には昨年10月に付けた最高値を上回る場面がありましたが結局反落しました。終値ベースではA:2018年1/26の26,616ドル、B:同10/3の26,828ドル、C:19年6/20の26,753ドルと26,600~26,800ドル台で3つの高値がほぼ並んだ格好です。A~B~Cの期間は8~9ヵ月毎となっています。当面は利益確定売りが出やすくなります。
  • NYダウの下値サポートラインは以下の通りです。26,000~26,400ドル台(日足の転換線、13週移動平均線)、次は25,500~25,900ドル台(75日移動平均線、日足の先行スパン、日足基準線、25日移動平均線)などです。
  • 米国の実体経済が製造業を中心に減速傾向を強めており、NYの株価が高値を更新し続ける場合は警戒が必要です。FRBの利下げをますます織り込む形の株価上昇となるためです。逆に市場予想を上回る経済指標が発表されると利下げ期待が後退し、株価の下落要因となる可能性があります。今週のS&P住宅価格指数や耐久財受注、個人所得・個人支出、PCEデフレータ-などが注目されます。週前半にパウエルFRB議長の講演もあり注目されます。

 

今週の重要イベント

(6月24日-6月28日)

 

24日(月)

  • シカゴ連銀活動指数
  • ブラジル経常収支

 

25日(火)

  • 米4月FHFA住宅価格指数
  • 米4月S&PコアロジックCS住宅価格指数(主要20都市)
  • 米5月新築住宅販売件数
  • 米6月消費者信頼感指数
  • 【対中追加関税〈第4弾〉USTR公聴会最終日
  • パウエルFRB議長講演
  • ウイリアムズNY連銀総裁講演
  • 日米貿易交渉〈農作物〉実務者会合(見込み)

 

26日(水)

  • 米5月卸売在庫(速報値)
  • 米5月耐久財受注(速報値)
  • NATO国防相会合(~27日、ブリュッセル)
  • 【20年米大統領選】民主党「候補者討論会」第1回(~27日、マイアミ)
  • 通常国会会期末

 

27日(木)

  • 米新規失業保険申請件数(6/21)
  • 米1-3月期実質GDP(確報値)
  • FRB銀行ストレステスト第2弾CCAR(包括的資本分析)結果公表
  • 株主総会集中日(654社)

 

28日(金)

  • 米5月個人消費・個人支出
  • 米5月PCEコアデフレータ-
  • 米6月シカゴ購買部協会景気指数
  • 米6月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
  • 6月ユーロ圏CPI
  • 完全失業率
  • 鉱工業生産指数
  • 住宅着工件数
  • G20首脳会議(~大阪)、米中/日米/米トルコ/米ロ?首脳会談
  • 【USMCA(新NAFTA)】「実施法案」米議会提出可能に(29日以降)
  • イラン・欧中ロ5カ国、「核合意」存続協議(ウィーン)

 

(注)太字は注目されるイベント

(予定であり変更の可能性があります)

 

 

東京株式市場

 

  • 日経平均株価:21,258.64円(前日比-204.22円)
  • TOPIX:1,545.90ポイント(前日比-14.0ポイント)

 

 

データを参照したサイト(ダウ30種銘柄の上昇・下落寄与度はこちら↓)

https://nikkei225jp.com/nasdaq/

 

 

 

(お願い)

海外市場のデータは取得時のものであり、速報値の可能性があります。

閲覧・購読者自身でご確認いただきますようお願いします。

 

以上

 

 

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