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おはようございます。
【10連休期間中の重要イベントと、日米の5月相場】
【日本電産は今期純利益22%増 EV用モーター伸びる】
【23日の海外市場】
【米1-3月期の決算発表を受けナスダック総合とS&P500種は過去最高値を更新】
- 23日の米金融市場は、株価上昇が進みナスダック総合とS&P500種は過去最高値を更新しました。4月中旬から本格化した米企業の19年1~3月期決算は、現時点で市場が事前に懸念していたほど悪くなく、見直し買いが進みました。
- ハイテク株を中心に構成するナスダック総合指数は3日続伸し、2018年8月29日以来、約8カ月ぶりに史上最高値を更新しました。好決算を発表したツイッターが前日比15%高と急上昇したほか、アップル、アルファベット、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックスが1%以上値上がりするなど大型IT株が堅調でした。
- 機関投資家が指標として重視するS&P500種株価指数も18年9月以来、7カ月ぶりに史上最高値を更新しました。ダウ工業株30種平均も反発し、最高値まで約1%に迫っています。
- 原油価格は一時半年ぶり高値を更新し、リスク資産全体に資金が回っています。為替相場は111円台後半で小動き、長期金利はやや低下(債券相場は上昇)しました。
米国金融市場の主な指標
- 米10年国債利回り:2.56%(前日2.59%)
- ドル円相場:1ドル=111.86-111.87円(前日111.93-111.94円)
- ニューヨークダウ30種平均:26,656.36ドル(前日比+145.34ドル)
- ダウの主な上昇寄与:ユナイテッドヘルス・グループ、ユナテッド・テクノロジーズ、アップル、ジョンソン・エンド・ジョンソン、マイクロソフトなど
- ダウの主な下落寄与:プロクター・アンド・ギャンブル、ベライゾン、ボーイングなど
- ナスダック総合株価指数:8,120.82ポイント(前日比+105.55ポイント)
- フィラデルフィア半導体指数(SOX指数):1,574.05ポイント(前日1,558.29ポイント)
- 米VIX指数(恐怖指数):12.28(前日12.42)
- S&P500種株価指数:2,933.68ポイント(前日比+25.71ポイント)
- S&P業種別上昇セクター:ヘルスケア、一般消費財、情報技術、不動産など
- S&P業種別下落セクター:生活必需品
- ニューヨークWTI原油先物1バレル=66.30ドル(前日比+0.75ドル)
- ニューヨーク金先物1トロイオンス=1,273.20ドル(前日比-4.40ドル)
米国市場に影響したと思われる主な材料
発表された米住宅関連指標は改善を示しました。ユーロ圏の消費者センチメント指数は依然として低迷を示唆しています。
- 米3月の新築一戸建て住宅の販売戸数は年率換算で前月比4.5%増の69万2,000戸と、2017年11月以来の高水準。増加は3カ月連続。住宅ローン金利と販売価格の低下が追い風。供給問題が重石となり、前月比で5%近いマイナスとなった3月の米中古住宅販売とは対照的。
- 2月の全米住宅価格指数は前月比0.3%上昇。伸び率は前月から0.3ポイント縮小したが、前年同月比では4.9%上昇。
- 4月のユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)はマイナス7.9と、前月のマイナス7.2から悪化(市場予想はマイナス7.0)。EU全体の消費者信頼感指数もマイナス7.7と、前月のマイナス7.1ポイントから悪化。
- 米通信大手、ベライゾン・コミュニケーションズの1-3月期決算は、契約者数の伸びが市場予想を下回った。ベライゾン株は一時3.6%安まで下落し、引けは2%安でダウ平均を引き下げた。
- ツイッターは1-3月期の売上高と1日当たりユーザー数が市場予想を上回り、株価は15%高と急上昇。大型IT関連株をけん引。
- コカ・コーラの1-3月期は利益が予想上回る好決算で株価は1.7%高。ダウ平均を押し上げた。
- プロクター・アンド・ギャンブル1~3月期決算は、売上高が1%増市場予測を上回った。19年通年期の売上高予想を従来の前年比2~4%増から4%増に引き上げた。株価は2.6%下落しダウを押し下げた。
【今日のポイント】
(1)10連休期間中の重要イベントと、日米の5月相場
- 日本のゴールデンウィーク(GW)中に投資家の注目度が高い重要イベントは以下の通りです。まず、アルファベットとアップルの決算が注目されます。今年1月2日に米アップルが業績予想を引き下げたことをきっかけに米国株が急落。円が対ドルで急騰し、正月休暇明けの4日の東京市場では日経平均の下げ幅が一時700円を超えました。今回も投資家の関心はかなり高いと思います。
- 米FOMCでは政策変更は予想されておりません。パウエルFRB議長の記者会見が注目されます。金融市場の安定、経済指標は反転・上向きとなっていますが、インフレ率がFRBの目標を下回っていることから、金融政策は「忍耐強く」様子見姿勢を続けるものとみられます。米景気動向を見るうえで1日に発表される米4月ISM製造業景況指数と3日の米4月雇用統計は注目されます。
【大型連休中の注目されるイベント】
4月29日:アルファベット決算
4月30日:アップル決算、中国製造業PMI
5月1日:米FOMC声明発表、米4月のISM製造業景況指数
5月2日:英国地方議会選挙
5月3日:米4月の雇用統計、トルコCPI
- ただし、こうした連休中のイベントは株価を上下に動かす材料でしかなく、相場のトレンドを決めるものではありません。株価の方向性を決めるのは経済の先行き見通しと企業業績見通しです。
- 連休明けの株式相場の行方を探るため、米国株と日本株の過去の5月月間騰落率(2009年以降)を調べてみました。米国株は総じて良好で、10年間で7勝3敗。直近6年間はすべて上昇しました。2010~12年には大幅下落もありましたが、これはギリシャ危機や欧州債務危機問題が深刻化した時期でした。このうち2010年と12年は5月末から年末にかけてそれぞれ二ケタ近い上昇となり、5月の下落を取り戻す展開でした。
- 日本株は5勝5敗と五分です。2010年や12年は欧州債務危機を受けた円高(1ドル=80円台)が影響したものです。アベノミクスが始まった2013年の5月相場はやや下落しましたが、これは4月に急上昇(月間で11.8%上昇)した反動が出たためです。2014年以降は概ね良好で、月間騰落率も2~5%上昇と5月相場は悪くないようです。今年は4月下旬に発表となる、主力ハイテク関連銘柄の決算動向がその後の相場に影響を与えると思います。
5月の月間騰落率
https://analyst-training.jp/wp/wp-content/themes/analyst-training/images/pdf/20190424mailing.pdf
(2)日本電産は今期純利益22%増 EV用モーター伸びる
- 日本電産は23日、2020年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比22%増の1,350億円になる見通しだと発表しました。9月中間期の純利益は前年同期比27%減と減益基調がつづくものの、年後半の回復を見込んでいます。電気自動車(EV)用のモーターが伸び、2年ぶりの最高益になる見通しです。今期の連結売上高は9%増の1兆6,500億円で過去最高になる見通しです。今期の想定為替レートは1ドル=105円、1ユーロ=125円で設定しています。
- 日本の主要ハイテク企業は19年3月期に減益となる企業が多いと思われますが、今期に回復を見込む企業が増えれば株式市場には安心感が広がる可能性があります。
日本電産の決算報告書
http://az369030.vo.msecnd.net/pdffile/corporate/190423-01.pdf
日本電産の株価
4月23日(火)
東京株式市場
- 日経平均株価:22,259.74円(前日比+41.84円)
- TOPIX:1,622.97ポイント(前日比+4.35ポイント)
データを参照したサイト(ダウ30種銘柄の上昇・下落寄与度はこちら↓)
https://nikkei225jp.com/nasdaq/
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