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2019年4月15日
【日米物品貿易協定(TAG)交渉開始、トランプ氏の大相撲観戦が実現すれば好材料に】(4月15配信)

おはようございます。

 

【日米物品貿易協定(TAG)交渉開始、トランプ氏の大相撲観戦が実現すれば好材料に】

 

 

【12日の海外市場】  

 

12日の米国株は大幅続伸、ウォルト・ディズニーが急伸し、ダウを押し上げ

 

  • 12日の米金融市場は長期金利が上昇(債券相場は下落)、為替市場ではドル高・円安、NY株価は大幅上昇となりました。投資家心理が改善し債券から株式に資金がシフトするリスクオンの流れとなりました。中国の経済指標が市場予想を上回ったことやユーロ圏の経済指標が市場予想より落ち込まなかったことから欧州の長期金利が上昇し、米国の金利上昇に波及しました。ドル円相場は1ドル=112円台で取引されました。新サービスの詳細を発表したウォルト・ディズニーや好決算を発表した金融株がけん引しダウは前日比260ドルを超す大幅上昇、過去最高値に近づきました。 
  • NYダウ平均は前日比269ドル(1.03%)高の26,412ドルと続伸しました。S&P500種は同19ポイント(0.66%)高の2,907と3日続伸しました。 ダウ平均は昨年10月3日に付けた過去最高値まであと1.5%に迫りました。S&P500はヘルスケアが下落したものの、金融、素材、資本財が上昇し昨年10月4日以来半年ぶりに2900ポイントを回復し、9月20日の過去最高値まであと0.8%に迫りました。
  • 動画ストリーミング・サービスを発表したウォルト・ディズニーが前日比11.54%高と急伸、ダウ平均を1銘柄で91ドル押し上げました。JPモルガン・チェースは1-3月期決算が予想を上回ったことで同4.69%高、金利上昇を受けゴールドマン・サックスも同2.4%上昇しました。中国向け売上高が多いボーイングが同2.5%、スリーエムは同1.8%上昇し、NYダウ上昇寄与度上位5銘柄でダウを247ドル押し上げました。半面、大手医療保険のユナイテッドヘルス・グループは同5.1%下落しダウを82ドル引き下げ、大型のM&Aを発表したシェブロンも同5%近く下落し2銘柄でダウを124ドル引き下げるなど、銘柄毎の乱高下が目立ちました。
  • 独自の動画配信サービス「ディズニー+(プラス)」を発表したディズニーの株価は一時前日比12%高と急伸し、2015年8月に付けた上場来高値を更新しました。サービスを始める米国での価格は月額6.99ドル(約782円)と、動画配信で先行するネットフリックスの通常プラン価格(月額12.99ドル)を大幅に下回る設定とされたことがサプライズとなりました。
  • IT・ハイテク関連ではアルファベット、フェイスブック、インテル、ブロードコム、AMD、オン・セミコンダクターは上昇し、ネットフリックス、アマゾン・ドット・コム、アップル、エヌビディアは下落しました。ナスダック総合は前日比36ポイント(0.46%)高の7,984と反発しました。フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は同1.43%高く引けました。投資家の不安心理を示す米VIX指数は12.01と前日の13.02から低下しました。
  • 債券市場は長期金利が2.56%と前日の2.49%から上昇しました。12日発表の中国の3月の貿易統計で輸出はドルベースで前年同月比14.2%増加、伸び率は5ヵ月ぶりの高水準となりました。輸入は同7.6%減少しました。通商摩擦激化の兆候が見られる中で輸出が市場予想を上回る伸びとなり、世界経済の底堅さを示しました。
  • 2月のユーロ圏の鉱工業生産指数は前年同月比0.3%減と市場予想(同1.0%減)ほど落ち込まなかったことで英独の金利が上昇、米長期金利も連られて上昇しました。ドル円相場は1ドル=112.00円と前日の111.62円からドル高・円安となりました。
  • 国際商品市場ではニューヨークWTI原油先物は前日比0.31ドル高の1バレル=63.89ドルで引けました。ニューヨーク金先物価格は同1.9ドル高の1トロイオンス=1,295ドルで引けました。
  • 米労働省が発表した3月の米輸入物価は前月比0.6%上昇し3ヵ月連続上昇、市場予想の同0.4%上昇を上回りました。燃料の値上がりが主な押し上げ要因でした。2月は当初発表の同0.6%上昇から同1.0%上昇へ上方改定されました。2016年5月以来の大幅な伸びとなりました。

 

 

【今週のポイント】 (4月15日-4月19日)

 

日米物品貿易協定(TAG)交渉開始、トランプ氏の大相撲観戦が実現すれば好材料に

 

  • 12日の東京市場で日経平均は前日比159円高と2日続伸、21,870円で引け3月4日以来、1ヵ月ぶりに今年の最高値を上回りました。指数寄与度の高いファーストリテイが前日比7.8%上昇し1銘柄で日経平均を160円も押し上げました。同社が11日発表した2018年9月~19年2月期の連結決算(国際会計基準)で、中国を中心に海外のユニクロが好調だったことを背景に純利益が前年同期比9%増の1140億円と過去最高を更新したことが材料となりました。ソフトバンクGも日経平均を58円押し上げ、2銘柄で合計218円押し上げました。半面、アステラス薬や花王、ファナック、大和ハウスなどが指数を引き下げました。
  • 一方、市場全体の値動きを示すTOPIXは前日比1ポイント下落の1,605ポイントと続落しました。日経平均÷TOPIXで計算されるNT倍率は13.62倍と昨年12月に記録した過去最高の13.55倍を上回りました。一部の値がさ株の上昇率が大きく、逆に時価総額の大きい銀行や自動車、電機といった主力株が出遅れるという歪な上昇相場の構造になっていることを示します。NT倍率が上昇しながら日経平均が上昇する相場はバランスが良いとは言えず、その後の反動安などに注意が必要です。
  • 今週は日米物品貿易協定(TAG)交渉が始まる見込みで、為替条項の取り扱いなど、引き続き政治的不透明感が意識されやすいと思います。米国では先週金曜日の決算で好決算を発表した金融株がダウを押し上げましたが、今週も引き続き決算への注目度が高いと思います。国内3月期決算企業の発表は来週以降となるため、積極的にポジションは取りにくいと思われます。19日(金曜日)はイースターの祝日で欧米やアジア、オセアニアの主要市場は休場、日本も大型連休が接近しており相場は大きく動きにくいと思われます。
  • TAG交渉を前に注目されるニュースが飛び込んできました。米トランプ大統領が5月下旬に来日する際、トランプ氏が大相撲夏場所の千秋楽で優勝力士を直接表彰する案を日米両政府が検討していると報じられました。ただし警備上の課題から慎重に検討している模様です。トランプ氏はかつてプロレスの興行団体を経営していたことがあるうえに、自らもリング上で話題をさらったことがあるなど格闘技好きであることは知られています。日米の友好関係を内外に示す狙いがあることは間違いないですが、日本に対する通商圧力を少しでも和らげるためにできることは何でもやるという日本政府のスタンスが表れています。仮に実現すれば日米首脳の友好関係が一段と強化されるわけで、日米関係だけでなく株式相場にプラスになると思われます。
  • 日経平均(12日の引け値は21,870円)の上値と下値のポイントは以下の通りです。株価上昇のバランスが良くないとはいえ、週初に日経平均は上値の抵抗ラインであった200日移動平均線(21,888円)を超える見込みです。12日のシカゴ日経平均先物は22,095円と22,000円の大台に乗せています。上値のポイントは相場の節目である昨年9月7日(22,172円)、11月8日(22,583円)の水準が意識されます。一方、下値サポートは一目均衡表の転換線(21,695円)、25日移動平均線(21,487円)、基準線(21,406円)などです。
  • 順調に回復が続くNYダウ平均(12日の引け値は26,412ドル)は、上値ポイントは直近高値であった4月5日の26,487ドル、昨年10月の史上最高値26,951ドルを目指します。下値は一目均衡表の転換線26,275ドル、25日移動平均線25,943ドルなどです。なお、75日移動平均線(25,187ドル)が、200日移動平均線(25,267ドル)を下から上に追い越すゴールデンクロス(GC)が近く実現しそうです。両移動平均線とも上昇しているタイミングでGCとなるため、チャートの経験則上、中長期的に株価上昇が示されるサインと言えます。

 

 

今週の重要イベント

(4月15日-4月19日)

 

15日(月)

・米4月のニューヨーク連銀製造業景気指数

・米国半期為替報告書公表(15日頃、通例)

・日米通商協議(TAG)初会合見込み(~16日、ワシントン)

 

16日(火)

・米3月鉱工業生産指数、設備稼働率

・米NAHB住宅市場指数

・独ZEW景況指数

・中国新築住宅価格

・中国ファーウェイが事業計画説明会(~18日まで)

 

17日(水)

・米ベージュブック(地区連銀経済報告書)発表

・米2月貿易収支

・中国の固定資産投資・鉱工業生産・1-3月期GDP

・ユーロ圏経常収支、CPI

・3月の欧州新車販売

・インドネシア大統領選挙・議会選挙

・3月の貿易統計(財務省)

・3月の訪日外国人観光客数

・日銀4月の金融システムレポート

 

 

18日(木)

・米3月小売売上高

・米4月のフィラデルフィア連銀景気指数

・米4月製造業PMI(速報値)

・米3月景気先行指標総合指数

・豪州失業率

・4月の月例経済報告(内閣府)

 

19日(金)

・復活祭(イースター)祝日で市場休場

・USMCA(新NAFTA)→ITC、米経済影響報告書をUSTRに提出(20日頃)

・米3月住宅着工件数

・米3月建設許可件数

 

 

米主要企業の決算予定

 

15日:シティー・グループ、ゴールドマン・サックス

16日:ブラックロック、バンク・オブ・アメリカ、IBM、ネットフリックス、ユナイテッドヘルス・グループ、ジョンソンエンドジョンソン

17日:モルガン・スタンレー、ラスベガス・サンズ

18日:ゼネラル・エレクトリック、トラベラーズ、シュルンベルジェ、チェック・ポイント・ソフトウェア

23日:ツイッター、イーベイ、プロクター・アンド・ギャンブル、テキサス・インスツルメンツ、ベライゾン・コミュニケーションズ

24日:フェイスブック、マイクロソフト、キャタピラー、ペイパル、ザイリンクス、テスラ、F5ネットワークス、ビザ、バイオジェン、ボーイング、(欧州)ノキア、クレディ・スイス・グループ

25日:アマゾン・ドット・コム、インテル、スリーエム、(欧州)バークレイズ、UBS銀行

26日:シェブロン、エクソンモービル、(欧州)ドイツ銀行、ダイムラー、RBSグループ

29日:アルファベット、オン・セミコンダクター

30日:アップル、ゼネラル・エレクトリック、マクドナルド、コーニング

 

 

(注)太字は注目されるイベント

(予定であり変更の可能性があります)

 

 

4月12日(金)

 

米国金融市場の主な指標

 

  • 米10年国債利回り:2.56%(前日2.49%)
  • ドル円相場:1ドル=112.00円(前日111.62-111.63円)
  • ニューヨークダウ30種平均:26,412.3ドル(前日比+269.25ドル)
  • ナスダック総合株価指数:7,984.16ポイント(前日比+36.80ポイント)
  • S&P500種株価指数:2,907.41ポイント(前日比+19.09ポイント)
  • フィラデルフィア半導体指数(SOX指数):1,497.12ポイント(前日1,476.07ポイント)
  • 米VIX指数(恐怖指数):12.01(前日13.02)
  • ニューヨークWTI原油先物1バレル=63.89ドル(前日比+0.31ドル)
  • ニューヨーク金先物1トロイオンス=1,295.2ドル(前日比+1.9ドル)

 

 

東京株式市場

 

  • 日経平均株価:21,870.56円(前日比+159.18円)
  • TOPIX:1,605.40ポイント(前日比-1.12ポイント)

 

データを参照したサイト(ダウ30種銘柄の上昇・下落寄与度はこちら↓)

https://nikkei225jp.com/nasdaq/

 

 

(お願い)

海外市場のデータは取得時のものであり、速報値の可能性があります。

閲覧・購読者自身でご確認いただきますようお願いします。

 

以上

 

 

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