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2019年4月9日
【注目される3月の工作機械受注】(4月9日配信)

おはようございます。

 

【注目される3月の工作機械受注】

 

 

【8日の海外市場】  

 

8日の米国市場で主要指数は高安まちまちの展開、ボーイングがダウを引き下げ

 

  • 8日の米金融市場では、長期金利は上昇(債券相場は下落)しNYダウ平均は反落しました。S&P500種は8日続伸、半導体関連や大型IT株は総じて堅調でナスダック総合とSOX指数も続伸しました。為替は1ドル=111.49円と前週末比でややドル安・円高となりました。WTI原油先物価格が上昇し昨年11月上旬以来の高値を付けました。 
  • NYダウは前週末比83ドル(0.32%)安い26,341ドルと反落しました。ダウ平均への寄与度が高いボーイングが同4.4%と急落し、1銘柄でダウ平均を約118ドル押し下げました。墜落事故を起こした主力旅客機「737MAX」を減産すると前週末に発表し、アナリストが投資判断を引き下げたことが影響しました。ボーイングを除けばダウ平均は上昇していたことになります。
  • ハイテク関連銘柄ではアップルが同1.2%高の200ドルとなり、1銘柄でダウ平均を約21ドル押し上げました。18年11月9日以来、200ドルの大台に乗せました。18年10月に付けた高値233ドルからその後の安値142ドルまでの下落幅の63.5%を取り戻しました。マイクロソフト、インテル、シスコシステムズなども堅調に推移しました。S&P500種は同0.1%高と8日続伸しました。セクター別ではエネルギーと生活必需品、情報技術が上昇し、公益や不動産が下落しました。
  • IT関連はアマゾン・ドット・コム、ツイッターなどが上昇、アルファベット、フェイスブック、ネットフリックスは小幅に下落するなどまちまちでした。ナスダック総合は続伸し前週末比15ポイント(0.19%)高の7,953で引け、2018年10月上旬以来ほぼ半年ぶりの高値を付けました。半導体関連ではAMDやマイクロン・テクノロジーは下落したものの、ブロードコムやザイリンクス、エヌビディア、オン・セミコンダクターなどは上昇、フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は0.25%高い1,481で引けました。投資家の不安心理を示す米VIX指数は13.17と前週末の12.82からやや上昇しました。
  • 債券市場は米長期金利が2.52%と前週末の2.49%からやや上昇しました。サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコが週半ばに大型の起債を予定しており、一時的な需給悪化を見越して米国債が売られました。報道によるとサウジアラムコの調達額は100億ドル程度となり、複数の償還期間の社債を発行する見通しとなっています。一部投資家が購入資金を手当てするために米国債に売りを出した模様です。ドル円相場は1ドル=111.49円と前週末の111.69円からドル安・円高となりました。
  • 国際商品市場ではニューヨークWTI原油先物は前週末比1.32ドル高い1バレル=64.40ドルで引けました。北アフリカの有力産油国、リビアで内戦再開が報道され買い材料となっています。ニューヨーク金先物価格は同6.3ドル高い1トロイオンス=1,301ドルで引けました。
  • 米商務省が公表した2月の製造業新規受注は前月比0.5%減となりました。市場予想は同0.6%減でした。出荷は5カ月ぶりに増加しました。2月の前年同月比は2.4%増となりました。
  • アトランタ連銀の経済予測モデル「GDPナウ」(8日時点)によると、第1・四半期の米国内総生産(GDP)伸び率見通しは年率+2.3%となりました。2日時点の予想は同+2.1%から小幅に上昇しました。GDPナウは発表された経済指標を独自の予測モデルに反映させて公表しています。2月の製造業新規受注を反映させたものです。

 

 

【今日のポイント】 

 

注目される3月の工作機械受注

 

  • 4月10日に3月の工作機械受注が発表されます。受注総額の前年同月比伸び率は1月が18.8%減、2月が同29.3%減と大幅な落ち込みが続いており、3月も大幅な減少が予想されます。2017年後半から全体をけん引してきた外需、特に中国からの受注が大きく減少しているためです。昨年3月の中国からの受注高は過去最高だった2017年3月(367億円)にほぼ並ぶ358億円を記録しただけに、前年同月比では大幅減が予想されます。ただし、中国からの受注は前年同月比ベースで昨年11月が67%減と最大のマイナス幅となっていますが、今年2月は同50.4%減までマイナスが縮小しています。
  • 中国ではインフラ投資や国営企業の投資が底入れつつあり、工作機械受注は前月比では改善が期待できるかもしれません。工作機械受注発表後のアナリストの評価と、ファナックや安川電などFA・ロボット関連銘柄の反応が注目されます。
  • 最近の受注の状況は下記のようになっています。

 

【2018年8月以降の工作機械受注推移、前年同月比伸び率】

 

18/8:受注総額は+5.1%、うち外需は-4.6%、うち中国向けは-37.3%の189億円

18/9:受注総額は+2.9%、うち外需は+1.1%、うち中国向けは-22.0%の189億円

18/10:受注総額は-0.7%、うち外需は-2.4%、うち中国向けは-36.5%の151億円

18/11:受注総額は-17.0%、うち外需は-28.9%、うち中国向けは-67.0%の136億円

18/12:受注総額は-18.3%、うち外需は-23.6%、うち中国向けは-56.4%の150億円

19/1:受注総額は-18.8%、うち外需は-20.4%、うち中国向けは-52.3%の166億円

19/2:受注総額は-29.3%、うち外需は-29.8%、うち中国向けは-50.4%の140億円

19/3:(4月10日発表)

 

ご参考(2018年1-3月の受注実績)

18/1:受注総額は+48.8%、うち外需は+49.7%、うち中国向けは+68.4%の348億円

18/2:受注総額は+39.5%、うち外需は+37.2%、うち中国向けは+19.6%の283億円

18/3:受注総額は+28.1%、うち外需は+18.9%、うち中国向けは-2.2%の358億円

 

 

4月8日(月)

 

米国金融市場の主な指標

 

  • 米10年国債利回り:2.52%(前日2.49%)
  • ドル円相場:1ドル=111.49-111.50円(前日111.69-111.70円)
  • ニューヨークダウ30種平均:26,341.02ドル(前日比-83.97ドル)
  • ナスダック総合株価指数:7,953.88ポイント(前日比+15.19ポイント)
  • S&P500種株価指数:2,895.97ポイント(前日比+3.03ポイント)
  • フィラデルフィア半導体指数(SOX指数):1,481.38ポイント(前日1477.65ポイント)
  • 米VIX指数(恐怖指数):13.17(前日12.82)
  • ニューヨークWTI原油先物1バレル=64.40ドル(前日比+1.32ドル)
  • ニューヨーク金先物1トロイオンス=1,301.9ドル(前日比+6.3ドル)

 

 

東京株式市場

 

  • 日経平均株価:21,761.65円(前日比-45.85円)
  • TOPIX:1,620.14ポイント(前日比-5.61ポイント)

 

 

データを参照したサイト(ダウ30種銘柄の上昇・下落寄与度はこちら↓)

https://nikkei225jp.com/nasdaq/

 

 

(お願い)

海外市場のデータは取得時のものであり、速報値の可能性があります。

閲覧・購読者自身でご確認いただきますようお願いします。

 

以上

 

 

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