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2019年4月8日
【英EU離脱期限が12日に迫る、3月の工作機械受注や安川電の決算に注目】(4月8日配信)

おはようございます。

 

【英EU離脱期限が12日に迫る、3月の工作機械受注や安川電の決算に注目】

 

 

【5日の海外市場】  

 

堅調な米雇用統計を受け5日のNYダウは上昇、S&P500種は7日続伸

 

  • 5日の米金融市場は、長期金利は低下、ドル高、NY株価上昇となり、リスクオンの流れが続きました。3月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は市場予想を上回り米経済が堅調に推移していることが確認されました。一方、時間当たり平均賃金が市場予想を下回り、利上げ停止の長期化観測が高まり株式市場の追い風となりました。欧州ではドイツDAX、英FTSE100種指数も上昇し、ともに終値ベースで2018年10月上旬以来、約6カ月ぶり高値となったことも投資家心理を明るくしました。大型IT関連や半導体関連も総じて堅調でリスクを取る動きが続いています。 
  • NYダウは前日比40ドル(0.15%)高の26,424ドルと続伸しました。注目された3月雇用統計で、前回大きく下振れた非農業部門雇用者数が前月比19.6万人増と、市場予想を上回る強い結果となったことで安心感が広がりました。S&P500種は0.46%高と7日続伸し、2017年10月の8日続伸以来の長期連騰を記録しました。セクター別では原油高を背景にエネルギー、公益が1%以上上昇し、不動産、ヘルスケア、一般消費が上昇しました。半面、素材、コミュニケーションが小幅に下落しました。
  • 債券市場は長期金利が2.49%と前日の2.51%から低下しました。ドル円相場は1ドル=111.69円と前日の111.59円からややドル高・円安で推移しました。
  • 国際商品市場では堅調な米景気指標の発表を好感し原油価格の上昇も続いています。ニューヨークWTI原油先物は前日比0.98ドル高の1バレル=63.08ドルで引けました。一時63.30ドルまで買われる場面がありました。
  • ナスダック総合は同46ポイント(0.59%)高の7,938と反発、18年10月上旬以来ほぼ半年ぶりの高値で終えました。フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は0.8%高く引けました。投資家の不安心理を示す米VIX指数は12.82と13を割り込み、18年10月3日(11.61)以来の低い水準に低下しました。
  • 3月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比19.6万人増と、前月の17カ月ぶりの弱い伸び(2.0万人増)から加速しました。市場予想の同18万人増を上回りました。2月の数字も小幅に上方改定されました。一方、時間当たり平均賃金は前月比0.1%増と2月の同0.4%増から伸び率が鈍化しました。前年同月比は3.2%増と2月の同3.4%増から鈍化しました。堅調な新規雇用者増の一方、賃金上昇率が抑制されインフレ懸念が後退したことで、株式市場は利上げ停止期間が長期化することを織り込み始めています。

 

 

【今週のポイント】 

 

英EU離脱期限が12日に迫る、3月の工作機械受注や安川電の決算に注目

 

  • 名実ともに新年度入りした先週の東京株式市場は大きく反発しました。日経平均(5日引け値21,807円)は直近3月22日の高値を更新しいよいよ3月4日の高値21,860円が意識されます。5日の米雇用統計を受けNY市場では株高・ドル高(円安)が進みました。5日のシカゴの日経平均先物が3月4日の水準を超えているため本日はこの水準を上抜ける可能性が高いと思います。しかし、テクニカル指標がやや買われ過ぎの水準にあるほか、内外で重要なイベントが多く、週半ば以降は利益確定売りが出やすいと思われます。
  • 米中閣僚級の貿易協議の進展状況が引き続き株価に影響を与えそうです。また英国のEU離脱問題は4月12日の期限が迫り、動向次第ではマーケットのボラティリティが高まる可能性もあります。
  • 国内では4月10日の3月の工作機械受注が注目されます。昨年3月は受注のピーク圏だったため、前年同月比でみると今回は大きな落ち込みが予想されますが、前月比で改善するかが焦点です。また中国向けロボットや工場向けFA関連機器に強みを持つ安川電の決算(11日)も非常に注目されます。
  • テクニカル指標では日経平均のストキャスティックス(25日、Fast)が88%とやや短期的な過熱感を示唆しており一旦利益確定売りが出るかもしれません。ちなみにストキャスティックスは現在の株価が過去一定期間の高値に近いのか、安値に近いのかを示すことで、「買われ過ぎ」、あるいは「売られ過ぎ」といった「市場の過剰反応」を読み取ることができます。判断基準の目安としては、80%以上を高値圏、20%以下を安値圏と捉えます。一方、東証1部市場の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数のバランスを示す騰落レシオ(25日)は104%とそれほど過熱感もないので調整は短期的と思われます。
  • 日経平均の上値のポイントは200日移動平均線(21,911円)をブレイクし、それを維持できるかです。中長期トレンドを見るうえで最も重要な200日線は長期的な投資家の売買コストに相当し、現在は下向きの方向にあります。日経平均が上昇トレンドを回復するためには早くこの水準を回復し200日線の上方で推移する必要があります。
  • 順調に回復が続くNYダウ(26,424ドル、5日時点、以下同)は10月3日に付けた史上最高値26,951ドルの更新が視野に入りました。今週から19年1-3月期決算発表が始まります。市場の注目点はマクロ経済から個別企業決算のミクロに移行していきます。19年1-3月期のS&P500種ベースのEPS(一株当たり利益)は、市場予想で前年同期比減益が見込まれています。大型減税があった18年1-3月期との前年比較のきつさや、12月の政府閉鎖の影響、天候不順など一時的要因も大きく影響しているものと思われます。しかしこれは織り込み済みで市場予想よりも悪化しなければ、悪材料にはなりにくいと思われます。むしろ、4-6月期は増益に転じるものの、その回復ペースが相場を左右します。
  • 今週末はJPモルガン・チェースなど大手銀行、来週はゴールドマン・サックス、IBM、ネットフリックスなどの決算発表が注目されます。

 

 

今週の重要イベント

(4月8日-4月12日)

 

8日 (月)

・米2月の製造業受注指数

・OECD景気先行指数

・3月景気ウォッチャー調査

 

9日(火)

・IMF世界経済見通し(WEO)公表

・クラリダFRB副議長講演

 

10日(水)

・米FOMC議事録(3月19-20日開催分)

・米3月CPI(消費者物価指数)

・FRB議長、下院民主党政策会合(~12日)に出演

・クオールズFRB副議長講演

・ECB理事会、ドラギ総裁記者会見

・「臨時」EU首脳会議→メイ英首相、会議までに<離脱延期>申請予定

・3月工作機械受注

・企業決算(竹内製作所他)

 

 

11日(木)

・G20財務相・中銀総裁会議(~12日、ワシントン)

・米PPI(生産者物価指数)

・中国CPI(生産者物価指数)

・クラリダFRB副議長講演

・ボウフマンFRB理事講演

・米韓首脳会議(ワシントン)

・北朝鮮最高人民会議開催、金正恩氏「最高指導者」就任7年

・インド総選挙開始(5月23日投開票)

・企業決算(安川電、ファーストリテイ他)

 

12日(金)

・米4月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)

・中国3月貿易収支

・世界銀行・IMF春季総会(~14日、ワシントン)

・英「EU離脱」の現期限→<合意なき>?<再延期>?

・オプションSQ

・企業決算(ウェルズ・ファーゴ、JPモルガン・チェース、インフォシス)

 

(注)太字は注目されるイベント

(予定であり変更の可能性があります)

 

 

4月5日(金)

 

米国金融市場の主な指標

 

  • 米10年国債利回り:2.49%(前日2.51%)
  • ドル円相場:1ドル=111.69-111.70円(前日111.59-111.60円)
  • ニューヨークダウ30種平均:26,424.99ドル(前日比40.36ドル)
  • ナスダック総合株価指数:7,938.69ポイント(前日比+46.91ポイント)
  • S&P500種株価指数:2,892.74ポイント(前日比13.35ポイント)
  • フィラデルフィア半導体指数(SOX指数):1,477.65ポイント(前日1,465.89ポイント)
  • 米VIX指数(恐怖指数):12.82(前日13.58)
  • ニューヨークWTI原油先物1バレル=63.08ドル(前日比+0.98ドル)
  • ニューヨーク金先物1トロイオンス=1,295.6ドル(前日比1.3ドル)

 

 

東京株式市場

 

  • 日経平均株価:21,807.50円(前日比82.55円)
  • TOPIX:1,625.75ポイント(前日比+5.7ポイント)

 

データを参照したサイト(ダウ30種銘柄の上昇・下落寄与度はこちら↓)

https://nikkei225jp.com/nasdaq/

 

 

(お願い)

海外市場のデータは取得時のものであり、速報値の可能性があります。

閲覧・購読者自身でご確認いただきますようお願いします。

 

以上

 

 

 

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