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2019年2月19日
【米国のハイテクセクターで主役交代 「FANGから5Gへ」】(2月19日配信)

おはようございます。

 

【米国のハイテクセクターで主役交代 「FANGから5Gへ」】

 

 

【ニューヨーク市場】  

(プレジデントデーの祝日のため休場)

 

【今日のポイント】 

 

米国のハイテクセクターで主役交代 「FANGから5Gへ」

 

  • 米国株式市場のハイテク銘柄のなかで物色に変化が出てきました。5G(第5世代移動通信システム)のインフラに関連する銘柄が堅調な一方、FANG(フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックス、アルファベット〈グーグル〉)の株価は戻りが鈍い状況が続いています。ちなみに5Gは基地局向け半導体のザイリンクス、電子計測器のキーサイト・テクノロジーズ、特殊ガラスや光ファイバーのコーニング、ネットワーク機器のシスコシステムズなどが代表銘柄と言われます。日本では移動体通信用計測器のアンリツが代表銘柄と言えます。
  • FANGに代表されるネット関連企業は昨年来、各国当局による個人データ保護規制や、EUの独禁法違反による巨額の制裁金、同業他社の新規参入による競争激化、会員数の伸び率鈍化など本業が逆風に見舞われています。これまでの驚異的な高成長が維持できなくなり増収率が鈍化する傾向にあり、株式市場では割高なPER(株価収益率)を許容できなくなってきています。
  • ハイテク関連の投資対象として、これまではとにかくグロース(利益成長)が重視されてきましたが、米経済成長率が減速するなかで、安定的な成長や株価の割安感、配当利回りなどバリューも兼ね備えた銘柄にスポットが当たっています。さらに、株式時価総額がFANG銘柄に集中したことで昨年後半の株価急落で多くのファンドはダメージを受けました。技術革新の面では次世代通信インフラの投資が離陸しつつあり、ハイテク分野の次の成長分野と位置付けられています。ハイテクのなかで主役の交代が起きていると考えられます。
  • FANG銘柄は四半期ベースの売上成長率が前年同期比20~40%と驚異的ですが徐々に鈍化しつつあります。予想PER(株価収益率)は20~70倍もあり、増収率の鈍化とともに予想PERは切り上がらなくなりました。またほとんどの銘柄が無配株です。一方、5G関連はこれからが成長局面入りするところです。予想PERは10~20倍台に留まり、ハイテク関連のなかでは割高感はありません。キーサイトを除いて配当を実施しています。

 

見直しのきっかけは今回の決算発表

 

  • 株式市場で5G関連が見直されるきっかけとなったのは1月の2018年10~12月期の決算発表でした。書き換えが可能な論理半導体大手のザイリンクスの10~12月期決算は前年比で売上高が33.7%増、営業利益が59.9%増と好決算となりました。収益をけん引しているのがFPGA(Field Programmable Gate Array)と呼ぶ大規模論理半導体です。製造後に購入者や設計者が自由に構成を設定できる集積回路で利便性が高いと言われます。
  • このFPGAが5Gの高速化で基地局向けに需要が急増していることが決算で明らかになりました。基地局用通信機器の大手であるノキアやエリクソンは「5G対応装置の需要が予想以上」と述べていますが、この基地局で中核的な役割を担うのがFPGAというわけです。
  • 日本ではアンリツの決算が注目されました。10-12月期の連結営業利益は前年同期比2.9倍の77.2億円、2019年3月期通期予想も従来の70億円から110億円に上方修正されました。アジア、北米を中心に5Gのチップセットや携帯端末の研究開発用測定器が大きく伸びたとしています。ハイテク企業全般の決算が冴えない中で大きく注目されました。たまたま偶然ですが、決算発表翌日の株価は、ザイリンクスは前日比18.4%、アンリツは同18.3%とほぼ同様な上昇率を記録しました。
  • 2019年は「5G元年」としていよいよ5Gの本格導入に向け、政府および企業の動きが世界的に加速する見通しです。2018年後半にはすでに米国や韓国において、一部限定のプレサービスを開始した通信事業者も見られ、2019年前半には5G対応型のスマートフォンが続々と発売される見通しです。日本の大手通信事業者においても2020年東京五輪開催時の商用サービス開始に向けて、2019年頃に5Gプレサービスの提供を計画しています。
  • 米中貿易摩擦の問題における「米中覇権争い」は「5Gレース」とも捉えられ、今後世界経済の主導権を握るカギとなる5Gが両社にとってどれほど重要なものかを意味しています。米中の覇権争いは引き続き注視する必要はありますが、「5Gレース」が激化するにつれ5G関連の需要は拡大する可能性が高いと思われます。

 

以下に5G関連銘柄ならびに5Gに関連するファンド情報と、FANG関連銘柄の株価チャートのアドレスを添付します。

(なお、ここに掲載した図表は最近のマーケットの状況を伝えるために掲載したもので、個別の銘柄やファンドを推奨するものではありません)

 

 

5G関連銘柄の例

 

ザイリンクス

キーサイト・テクノロジーズ

コーニング

シスコシステムズ

アンリツ

 

 

次世代通信関連 世界株式戦略ファンド ≪愛称:THE 5G≫

http://www.smtam.jp/fund/detail/_id_387/

昨年12月のファーウエイ問題の際に大きな資金流出を伴い基準価額は急落しましたが、その後急速に回復基調を強めています。

 

 

FANG銘柄の例

 

アマゾン・ドット・コム

フェイスブック

ネットフリックス

アルファベット

 

東京株式市場

 

2月18日(月)

 

  • 日経平均株価:21,281.85円(前日比381.22円)
  • TOPIX:1,601.96ポイント(前日比24.67ポイント)

 

 

(お願い)

海外市場のデータは取得時のものであり、速報値の可能性があります。

閲覧・購読者自身でご確認いただきますようお願いします。

 

以上

 

 

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