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2019年2月8日
【来週にも米中首脳会談の日程が明らかに】(2月8日配信)

おはようございます。

 

 

【来週にも米中首脳会談の日程が明らかに】

 

 

【ニューヨーク市場】  

7日の米国株は続落、世界経済減速懸念で投資資金は債券にシフト

 

  • 7日のニューヨークの金融市場は投資家のリスク回避姿勢が高まり、投資資金が株式市場から債券市場にシフトしました。米国債が買われて米長期金利が低下、NY株式市場は主要3指数が下落しました。米国での株価材料が少ない中、欧州の経済に対する厳しい見方が米国株式の重石となりました。米メディアが、米中首脳会談の開催が先送りされる可能性について報道し先行き不透明感が高まりました。
  • 欧州委員会(EU)は7日、2019年のユーロ圏の経済成長率を大幅に下方修正しました。同日、英国イングランド銀行も英国の19年経済成長率見通しを下方修正しました。ドイツの経済指標も冴えないものが多く、世界的景気減速懸念が改めて意識されました。 
  • NYダウは前日比220ドル(0.8%)安い25,169ドルと続落しました。ボーイング、アップル、キャタピラー、スリーエムなど中国関連が下げを主導しました。
  • 米債券相場は買いが優勢で米長期金利は2.65%と前日の2.69%から下落しました。リスクを回避する姿勢から投資家の不安心理を示す米VIX指数は16.37と前日の15.38からやや悪化しました。
  • 米ツイッターは決算を発表し、19年1~3月期については不正利用対策に伴う人件費の増加などで営業減益予想を発表。同日の同社株は一時10%超下落しました。アルファベット、フェイスブック、アマゾン・ドット・コムは1~2%台の下落となり、ナスダック総合は1.2%安で引けました。フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は同2.2%下落し、ハイテク関連全般に下落しました。
  • 米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長は7日、米中首脳が貿易問題で合意する可能性について「(まだ)かなりの距離がある」との見方を示しました。クドロー氏は米中首脳会談の日程はまだ決まっていないと指摘しました。ロイター通信など複数の米メディアは2月7日、首脳会談が3月1日の期限までに開かれる可能性をめぐり「可能性はかなり低い」と報じています。
  • 米議会下院金融サービス委員会は7日までに、米FRBのパウエル議長の金融政策に関する議会証言を2月27日に予定していると発表しました。FRBは年2回(通常2月と7月)、金融政策報告書(通称ハンフリー・ホーキンス報告書)を議会に提出し、これに併せて上下両院で証言します。
  • 昨日は、ドイツの長期金利が低下し、米国の長期金利の低下要因となりました。ドイツDAX指数は同2.6%安となり、英国やフランスの株価指数も大幅下落となりました。英イングランド銀行(中央銀行)は7日、2019年の英国の経済成長率予想を昨年11月の1.7%から1.2%に引き下げました。引き下げ幅は、2016年の国民投票直後以来最大で、1.2%は世界金融危機以降で最低となります。ドイツの12月鉱工業生産指数は前年同月比3.9%減と市場予想3.3%減を上回る落ち込みとなりました。ドイツは6日発表の12月製造業新規受注も予想を下回るなど弱い指標が相次いでいます。

 

 

【今日のポイント.】   

来週にも米中首脳会談の日程が明らかに

 

  • 米中貿易協議は3月1日を合意期限として現在協議中です。今のところ協議は前向きに進展している模様ですが、米国の政府高官の発言によって市場が期待と悲観を繰り返している印象です。しかし米中ともに景気が減速するなか、貿易摩擦を激化させ自国経済の下振れリスクを高めるという選択肢は取りにくくなったと考えられ、落ち着きどころを探っているものと考えます。
  • 5日夜、トランプ米大統領は米議会で一般教書演説を行いました。経済政策と外交・安保のテーマのなかで最近の中国との関係に言及しています。具体的には次の4点です。①米企業への妨害、知的財産の盗用、米国の雇用と富を盗んできた時代は終わりに来たことを中国に突きつける(そのため2,500億ドルの中国製品に関税をかけることを決めた)、②習近平国家主席には大いなる敬意を持っている。彼とは新たな貿易合意に向けて準備している、③しかし、不公正な貿易慣習を是正し、貿易赤字を減らす構造的改革が必要、④米国は中距離核戦力(INF)廃棄条約から正式に離脱する。中国など他の国を加えた別の条約の交渉ができるかもしれない。もしそれができない場合、米国はいかなる国よりも多くの資金を費やすだろう。(注:①、②、③が経済政策、④が外交・安保)
  • トランプ米大統領は一般教書演説で2回目の米朝首脳会談を2月27-28日にベトナムで開催することを発表しました。米中貿易協議の期限から逆算すれば、米朝首脳会談の前後で米中首脳会談が行われると考えられます。しかし、ロイター通信など複数の米メディアは2月7日、首脳会談が3月1日の期限までに開かれる可能性をめぐり「可能性はかなり低い」と報じています。先行きは不透明です。
  • 最近の報道によれば、中国は対米輸入を今後6年間で1兆ドル増額、企業が知的財産権を侵害した場合の罰則強化を設けるなど、米国に譲歩する姿勢を見せている模様です。同時に米国はそれらの進捗をチェックする考えとも伝わっており、中国側として100%受け入れることも考えにくいと思います。
  • 基本シナリオは米中貿易摩擦緩和に向けて貿易協議に一定の結論を出す可能性が高いのではないでしょうか。おそらく、貿易赤字の縮小や市場開放など中国側の大幅な譲歩を確認するかたちで一応の合意となり、知的財産の問題など構造問題の解決には引き続き協議を継続、その間、制裁関税は10%のまま据え置くなど、一時休戦となるものと予想されます。その場合、リスク選考の動向に敏感な通貨や世界の株式市場にとってポジティブな材料と受け止められると思います。
  • ダウ・ジョーンズ通信は5日、米中貿易協議の次回会合が来週初めに開かれると報じました。米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表とムニューシン財務長官が北京を訪問する模様です。その段階で具体的な米中会談の日程が固まるものと見られます。

 

 

2月7日(木)

 

米国金融市場の主な指標

 

  • 米10年国債利回り:2.65%(前日2.69%)
  • ニューヨーク市場ドル円相場:1ドル=109.75-109.76円(前日109.97-109.98円)
  • ニューヨークダウ30種平均:25,169ドル(前日比-220ドル)
  • ナスダック総合株価指数:7,288ポイント(前日比-86ポイント)
  • S&P500種株価指数:2,706ポイント(前日比-25ポイント)
  • 米フィラデルフィア半導体指数(SOX指数):1,303ポイント(前日1,333ポイント)
  • 米VIX指数(恐怖指数):16.37(前日15.38)
  • ニューヨークWTI原油先物1バレル=52.64ドル(前日比-1.37ドル)
  • ニューヨーク金先物1トロイオンス=1,314.2ドル(前日比-0.2ドル)

 

東京株式市場

 

  • 日経平均株価:20,751円(前日比-122円)
  • TOPIX:1,569ポイント(前日比-13ポイント)

 

データを参照したサイト(ダウ30種銘柄の上昇・下落寄与度はこちら↓)

https://nikkei225jp.com/nasdaq/

 

 

 

(お願い)

海外市場のデータは取得時のものであり、速報値の可能性があります。

閲覧・購読者自身でご確認いただきますようお願いします。

 

以上

 

 

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