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2018年10月4日
【NYダウは5日続伸、好調な米経済指標を受け米長期金利は約7年ぶり高値水準】(10月4日配信)
マーケットコメント
2018年10月4日 【NYダウは5日続伸、好調な米経済指標を受け米長期金利は約7年ぶり高値水準】
10月3日(水)のニューヨーク金融市場
相場のポイント
- ニューヨーク株式市場の主要指数はそろって上昇、ダウは5日続伸し2日連続過去最高値を更新
- 好調な米経済指標の発表を受け、米経済が好調に推移しているとの見方が強まったほか、今年の年末商戦の小売り売上高が過去平均を上回る見通しで来年の米景気への期待も高まった
- ダウ平均は一時前日比180ドル近く上昇したが、後半は米長期金利が上げ幅を拡大したことから株価は上げ幅を縮めた
- 原油高を受けエネルギーが高く、金利上昇から金融も買われた。半面、長期金利上昇で相対的に投資魅力が後退するとの見方から公益事業や生活必需品、不動産は売られた
- 良好な経済指標と、イタリアの財政懸念の後退で米国債が売り込まれ(利回りは上昇)、米10年国債利回りは約7年3カ月ぶりの高水準となり、為替市場では1ドル=114円台半ばのドル高・円安で推移している
米長期金利
- 10年国債利回り3.1832%(前日3.06%)と大幅上昇
ニューヨーク為替相場
- ドル/円相場1ドル=114.53円(前日113.60-70円)、ドル高・円安の動きが強まる
米主要株価指数
- ニューヨークダウ30種:26,828ドル(前日比:+54ドル)
- S&P500種株価指数:2,925ポイント(前日比+2)
- ナスダック総合指数:8,025ポイント(前日比+25)
- 米フィラデルフィア半導体指数(SOX指数):1,372ポイント(前日1,370ポイント)
- 米VIX指数(恐怖指数):11.61(前日12.04)
S&P500種株価指数の主な上昇・下落業種
- 上昇:エネルギー、金融、資本財・サービス
- 下落:公益事業、生活必需品、不動産
ニューヨークダウ30種平均への主な上昇寄与度・下落寄与度銘柄
(ダウ平均変動幅への影響)
- 上昇寄与:ボーイング、キャタピラー、アップルなど
- 下落寄与:ジョンソンエンドジョンソン、プロクター・アンド・ギャンブル、ウォルマート
国際商品市況
- ニューヨークWTI原油先物
1バレル=76.22ル(前日比+0.99ドル)
- ニューヨーク金先物
1トロイオンス=1,202ドル(前日比-4.1ドル)
データを参照したサイト
https://nikkei225jp.com/nasdaq/
金融市場に影響したと思われる材料
- 良好な米経済指標の発表。9月のISM非製造業景況指数は61.6と前月比+3.1ポイント、2カ月連続上昇で2008年の指標公表以来の最高を記録(市場予想58.0程度)。9月のADP雇用統計は前月比23.0万人増、前回(+16.3万人)、市場予想(+18.5万人)を大幅に上回り、今週末の米雇用統計への期待が高まった→米金利押し上げ・ドル高材料で、3日の米長期金利は3年7カ月ぶり高水準となった
- 全米小売業協会(NRF)は3日、年末商戦に当たる11-12月の米小売売上高(自動車、ガソリン、外食を除く)は前年同期比4.3~4.8%増の見通しと発表。過去5年間の平均(+3.9%)を上回る好調となる見通し→米年末商戦は年間でも最大の消費期間で翌年の景気にも影響するため、株価の好材料とみることができる
- トルコの9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比24.5%上昇と8月の+17.9%から上昇率が拡大、市場予想の中心(+20.3%)を大幅に上回った。9月の大幅利上げも物価上昇が止まらない状況で金融当局はさらに引き締め強化を迫られる。また9月の卸売物価指数(PPI)は同46%上昇。企業はコストアップ要因を最終製品価格に転嫁できていないことを示す→トルコリラの売り材料、経済のぜい弱なほかの新興国通貨への警戒材料
当面の東京市場のポイント
- JPX日本取引所グループが発表した裁定買い残(9月第4週:28日申込時点)は2兆5,628億円と前週比4,342億円と3週連続大幅増。9月2週(+3,189億円)、第3週(+3,664億円)と3週間合計で1兆1,196億円の大幅増加となり、今回の株価上昇の最大の原動力は海外投資家による先物と現物取引を利用した裁定買いによる可能性が強いと考えられる
参照したサイト(JPX日本取引所グループ、裁定買い残)
https://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/program/nlsgeu000003l2i5-att/20180928.pdf
- 株式関係者が注目するのは、4日に発表が予定される工具、工作機械、ロボットの大手、不二越の決算。中国のロボット需要動向を探るうえで受注が注目。2018年11月通期予想を見直すか、据え置くかで9月中間決算を前に関連企業の決算のメルクマールとなる
- 為替市場ではトルコの9月インフレ率の急上昇と、米長期金利の上昇を受けた新興国通貨売りの動きに警戒したい
9月3日の東京株式市場
主要株価指数
- 日経平均株価:24,110円 (前日比‐159円)
- TOPIX:1,802ポイント(前日比‐21)
相場のポイント
- 日経平均は4日ぶりに反落し前日比159円安の24,110円で取引を終えた
- 早朝に海外メディアが「トランプ大統領が両親から資産を相続する際、不適切な手法で納税を回避した」と報じたことを、日本のメディアが伝えると日経平均は一時240円安となる場面があった
- イタリア財政懸念を受けた欧米市場の金利低下でドル高が一服したことや、米国の9月の新車販売が減少したことでトヨタ、ホンダなど自動車が売られ、ファナックやダイキンなどFA・機械関連も値を崩した
- ファーストリテイは9月の国内売上高が2カ月連続で前年同月比プラスとなり反発
- 上昇業種はパルプ紙と医薬品の2業種のみ
- 値上がり銘柄数と値下がり銘柄数のバランスを示す騰落レシオ(25日移動平均)は109.93とやや低下したが、過熱感が解消した水準とはいえない
主要な市場内指標
- NT倍率(日経平均÷TOPIX):13.37倍(前日13.31倍)
- 東証1部売買代金:2兆6,993億円
- 東証1部年初来高値銘柄数/年初来安値銘柄数:50/51
- 東証1部値上がり銘柄数/値下がり銘柄数:331/1,714
- 東証1部騰落レシオ(前日):109.93%(前日123.25%)
- TOPIX33業種
上昇上位:パルプ紙、医薬品の2業種のみ
下落上位:輸送機器、石油石炭、その他金融など31業種
- 日経平均寄与度(日経平均の変動幅に影響した値幅)
上昇寄与度:ファーストリテイ+22円、ユニー・ファミマ+5円、電通+5円など
下落寄与度:KDDI-24円、ファナック-15円、ソフトバンクG-15円
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