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9月14日のニューヨーク金融市場のポイント
*ニューヨーク市場の主要3指数はそろって上昇
*米長期金利の上昇を受けて金融株が業種別で最大の値上がり。原油先物価格の上昇でエネルギー関連も堅調
*中国への追加制裁関税についてトランプ米大統領が改めて言及したと報じられ、一時70ドルを超える下落となる場面があった
*景気の先行指標といわれるダウ輸送株指数は史上最高値を更新
米長期金利
*10年国債利回り 2.99%(前日比+0.01%)
良好な米経済指標を受けて、一時8月上旬以来一ヵ月半ぶりに3.00%台に乗せた
為替相場
*ドル/円相場1ドル=112.06円(前日比+0.01円)
一時7月20日以来の112.17円までドルは上昇(円安)、米金利上昇とリスク回避姿勢の後退を受けた
米主要株価指数
*ニューヨークダウ30種平均26,154ドル(前日比+8ドル)4日続伸
*S&P500種株価指数2,904ポイント(前日比+0.8) 5日続伸
*ナスダック総合 8,010ポイント(前日比‐3.66)小幅反落
*米フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)1,377ポイント(前日1,362ポイント)と上昇
*米VIX指数(恐怖指数)12.07(前日12.37)と低下
S&P500種11業種
*上昇:金融、エネルギー、資本財・サービスなど
*下落:不動産、公益、電気通信など
ニューヨークダウ平均への寄与度(ダウ30種平均の変動幅に影響した銘柄)
*上昇寄与度:ボーイング、ユナイテッド・テクノロジーズ、トラベラーズなど
*下落寄与度:アップル、マクドナルド、IBMなど
データを参照したサイト
https://nikkei225jp.com/nasdaq/
9月14日の金融市場に影響したと思われる材料
1. 8月の米小売売上高は前月比+0.1%と市場予想(+0.4%)を下回った。しかし7月分が上方修正され、7-9月分は予想よりも強い個人消費の伸び率になるとの見方が強まった→米金利上昇材料
2. 8月の米鉱工業生産指数は前月比0.4%増、前回(+0.1%)や市場予想(+0.3%)を上回った→米金利上昇材料
3. 9月のミシガン大消費者態度指数(速報値)は100.8と市場予想を上回った→米金利上昇材料
4. トランプ米大統領は2,000億ドルの中国製品に追加関税を課す考えを変えていないと伝わった→製品を中国から輸入するアップルや中国売上比率が高いキャタピラーの売り材料
5. ロシア中銀が利上げ。ロシア中銀は14日、通貨ルーブルの下落を食い止めるため、政策金利を0.25%利上げ、前日のトルコ中銀の大幅利上げに続く動き→過度な新興国懸念の後退でリスクオン材料
当面の東京株式市場のポイント
*日経平均はこれまで何度もトライして押し戻された23,000円をブレイクしてきた
*今週は戻りの強さが試される週。大きく超えれば売り方の買戻しを誘い一段高もありうる
*ただ、株価指数をリードするのがファーストリテイやソフトバンクなどであり、SQの商いに絡んだポジション修正の色彩も濃い
*引き続き米国をめぐる貿易摩擦の動静が相場の重荷となる状況に変化なし
*21日に第2回日米通商協議を控え、交渉内容が警戒されやすい
*一段高にはTOPIXの回復が必須。日経平均は5月高値を上回ったがTOPIXは下落トレンドが継続しており、相場のバランスは不安定
14日の東京株式市場の主要指数
*日経平均株価23,094円(前日比+273円)と2日続伸
*TOPIX1,728ポイント(前日比+18)と2日続伸
ポイント
*前日の米国株式市場におけるアップルなどハイテク株の上昇や、過度な新興国懸念の後退を受けた1ドル=112円台の円安を好感し大幅上昇
*7月の機械受注が前月比11%増となるなど好決算を背景とした企業の投資意欲が旺盛なことが確認されたことも安心材料
*日経平均は5月の戻り高値を更新した
*SQを通過したこともあり、指数への影響の高い銘柄が買われNT倍率は前日比で上昇
主要な市場内指標
*NT倍率(日経平均÷TOPIX)13.36 倍(前日13.35倍)
*売買代金 33,291億円(前日23,463億円)
*値上がり銘柄数/値下がり銘柄数:1,557/474
*TOPIX33業種
上昇上位:電気機器、機械、海運など
下落上位:陸運、食料品、電気・ガス
*日経平均寄与度(日経平均の変動幅に影響した値幅)
上昇寄与度:ファーストリテイ+45円、TDK+23円、ファナック+21円など
下落寄与度:スズキ-6円、エーザイ-6円、大塚HD-5円など
14日の国際商品市況
*ニューヨークWTI原油先物
1バレル=68.99ドル(前日比+0.4ドル)
米国が求めるイラン産原油の輸入停止に応じない国に対して米政府高官が「最も強い措置をとる」と発言。国際エネルギー機関(IEA)は13日、イランの供給減が原油高をもたらすと予測したことなどが材料視された
*ニューヨーク金先物
1トロイオンス= ドル
以上
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